女性は男性よりも麻酔から早く目覚める
最初の研究には、22~40歳の健康な成人30名(男性18名、女性12名)が参加しました。
彼らは3時間にわたり、全身麻酔に一般的に使用されている吸入麻酔薬「イソフルラン」を投与されました。
そして麻酔中は、脳波検査(EEG)により、脳活動が記録されました。
また麻酔後は、30秒ごとに聴覚への合図が再生され、聞こえた場合に手を握るよう指示されました。
さらに3時間にわたり、30分ごとの認知テストを受け、被験者の認知機能がどれだけ早く回復するか観察されました。
その結果、平均して、女性は男性よりも早く意識を取り戻すと分かりました。
女性は麻酔後29分で聴覚合図に従うことができましたが、男性は45分を要したのです。
同様に、認知テストにおける速度と正確さも、男性よりも女性の方が早く回復しました。
この結果は、最近の他の研究結果と一致しており、麻酔薬の感受性には性差があることを示しています。
では、この性差を生じさせているものは何でしょうか。