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人間同様、クジャクの婚活は厳しい…… / Credit:Canva
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【厳しいクジャクの婚活】アイツが9回交尾している間にオレは0回

2025.01.19 12:00:29 Sunday

オスが必死にアピールしても、全く関心を示さないメス。

婚活が厳しいのは、なにも人間だけではありません。

クジャクの世界でも、明確な恋愛の勝ち組と負け組がおり、不器用なオスはまるで婚活がうまくいかないようです。

しかし私たちの目には、モテるクジャクと、非モテのクジャクの違いはよくわかりません。

彼らは一体どういう理屈で相手の魅力を図っているのでしょうか?

Beauty is more than skin deep https://www.sunshinecoast.qld.gov.au/environment/education-resources-and-events/environment-resources-and-publications/native-animals/beauty-is-more-than-skin-deep My eyespots are up here: Expert says peacocks’ legs, lower feathers and dance attract most attention during courtship https://www.purdue.edu/newsroom/archive/releases/2014/Q1/my-eyespots-are-up-here-expert-says-peacocks-legs,-lower-feathers-and-dance-attract-most-attention-during-courtship.html
Through their eyes: selective attention in peahens during courtship https://doi.org/10.1242/jeb.087338 Intra- and Intersexual Selection for Multiple Traits in the Peacock (Pavo cristatus) https://doi.org/10.1111/j.1439-0310.2005.01091.x

クジャクの婚活は厳しい

このXの投稿では、クジャクの婚活模様が明らかになっています。

オスは綺麗な羽を立てて、メスに見てもらおうと必死にアピールを続けています。

ところがメスは全く反応しません。

むしろ、しつこくアピールしてくるオスを迷惑がっているように見えます。

この様子を見ていると、悲しくなる男性も多いことでしょう。

華やかに見えるクジャクたちであっても、人間と同様に婚活は厳しいのでしょうか。

クジャクの求愛と交尾について考えてみましょう。

クジャクはキジ科の鳥類であり、中国から東南アジア、南アジアに分布しています。

オスは大きくて鮮やかな「飾り羽」を持っており、これを扇状に開いてメスに求愛することで有名です。

飾り羽自体は全長1.5mであり、飾り羽を含むオスの体長は1.8~2.5mになります。

またオスの飾り羽は、メスにアピールするための羽であり、繁殖期(3月~7月)が終わると抜けていき、その下の褐色の尾羽が見えるようになります。

ちなみに、メスもオスも羽を使って比較的短い距離を飛ぶことができますが、アピール用の飾り羽が生えているオスは、より短い距離しか飛ぶことができません。

つまり、オスにとって飾り羽は、求愛するためだけに準備した「究極のアピールポイント」なのです。

繁殖期間中、オスは、メスに対して鳴き声や飾り羽を使って必死にアピールし続け、なんとか振り向いてもらおうとします。

このアピールは非常に体力を使うため、繁殖期が終わるころには体重が激減するオスの個体もいます。

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モテるオスはとことん交尾でき、モテないオスは全く交尾できない / Credit:Canva

では、これほど必死な求愛の成功率は、どれくらいなのでしょうか。

ある動物園では、放し飼いされている約50羽のクジャクのうち、年間で母親になるメスがたったの4~5羽しかいませんでした。

これはクジャクの婚活が非常に厳しいことを示唆しています。

また、ピエール・マリー・キュリー大学(UPMC,2018年まで運営)の2005年の研究では、34羽のクジャクを約5週間にわたり観察したところ、交尾回数が一部のオスに大きく偏っていることが分かりました。

34羽のうち、12羽の異なるオスが合計24回交尾していました

最もモテた1羽のオスは9回交尾しており、次にモテた1羽のオスは3回、その次は2羽のオスが2回、そして8羽のオスは何とか1回だけできました。

そして悲しいことに、それ以外の多くのオスは交尾できませんでした。

メスとの交尾は一部のオスたちに偏っており、その他多くのオスは必死にアピールしても、誰にも振り向かれず終わってしまいます。

「婚活のシビアさ」「特定のオスばかりモテるという事実」は、まるで人間の社会を見ているかのようです。

では、どうしてここまで大きな差が生じるのでしょうか。

クジャクのメスたちは、いったいどこを見てオスを選んでいるのでしょうか。

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