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「空を飛んで発電する」風力発電システムが登場 / Credit:Windlift
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【常識破りの∞飛行】空を舞って発電する「次世代風力発電機」が登場! (2/2)

2025.02.13 06:30:28 Thursday

前ページ空飛ぶ発電機「Windlift」が常識を覆す

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電力供給なしで飛び続ける?Windliftの利点とは

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Windliftの飛行の様子 / Credit:YouTube(New Atlas)_Windlift aerial electricity generator(2025)

Windliftの機体は、離陸時や飛行ルートの調整時に一時的に電力を必要としますが、一度飛行を開始すると、追加の電力をほとんど必要としません。

8の字飛行により、風の力と揚力を最大限に活用できるためです。

飛行に必要な電力は少なく、飛行中に発電される多くの電気は地上へと送られるのです。

「飛行機」というよりも「凧あげ」を想像すると、理解しやすいかもしれません。

この機体は、凧が舞い続けるのと同じように、空を飛び続けることができるのです。

当然、飛び続けるには機体の重量が小さくなければならず、機体を巨大化することはできません。

発電量は環境条件によって変動しますが、1機あたり30kWhの発電が可能となっています。

この数字は、アメリカの平均的な家庭の1日の使用量を賄うのに十分なものです。

発電量は今のところ個人レベルですが、Windliftには環境負荷を大幅に軽減できるという利点もあります。

従来の風力発電では、巨大なブレードが鳥類に衝突する問題が指摘されていましたが、Windliftはそのリスクが低くなります。

また、風車のように景観を損なうこともなく、都市部や自然保護区の近くでも利用が可能です。

さらに、設備の設置や撤去が容易であり、特に離島や僻地のような従来の電力インフラが整っていない地域での活用が期待されています。

そしてWindliftはかなり安価であり、Windlift社は、「従来の風力タービンよりも約80%安くなる」と主張しています。

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機体を飛ばすには申請や許可が必要になるはず……課題も多い / Credit:Windlift

もちろん、Windliftには課題もあります。

その一つが、悪天候時の安定性です。

通常の風車は頑丈な構造で固定されているため、暴風雨にも耐えることができますが、空を飛ぶWindliftは気象条件の影響を受けやすくなります。

特に台風や雷雨の発生時には、安全に運用するための対策が必要になります。

また、飛行型の発電システムは航空法の規制とも密接に関わるため、空域の確保や飛行ルートの調整が求められます。

加えて、大規模な運用が実現できるかどうかも重要なポイントです。

現在は試験運用の段階であり、商業レベルでの普及にはさらなる実証実験が必要とされています。

今のところ、Windliftはメリットとデメリットも多く抱えたアイデアであり、今後どのように発展していくのか注目されます。

果たして、風力発電が空を飛ぶ時代へと突入することはあるのでしょうか。

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