始祖鳥よりも進化した「新種の鳥類」を発見!
![画像](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/Low-Res_1.jpg)
チームは今回、中国・福建省にある約1億4900万年前のジュラ紀後期の岩石から、新種の鳥類化石を発見しました。
この鳥の化石は、始祖鳥に見られる爬虫類のような長い尻尾ではなく、現生鳥類の大きな特徴である「短い尾」を持っていたのです。
また現生鳥類とよく似た肩帯と骨盤帯の構造をしていました。
その一方で、手の構造は非鳥類型恐竜に近く、爬虫類時代の姿も留めていたようです。
こちらが化石標本から復元された新種鳥類のイメージ図。
![画像](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/Low-Res_4-448x600.jpg)
チームは新種の学名を「バミノルニス・ツェンゲンシス(Baminornis zhenghensis)」と命名しました。
バミノルニスは短い尾を進化させていることから、始祖鳥よりも現生鳥類の方にぐっと近づいた存在と考えられます。
またバミノルニスは現時点で報告されている「短い尾をもつ鳥類」として最古の種であり、これまでに記録されていた最古の短い尾をもつ鳥の出現時期を約2000万年も前に遡らせることになりました。
この研究が示すのは、ジュラ紀の終わりまでに鳥類の多様化が大きく前進していたということです。
これまでの定説では、白亜紀に入るまで鳥類の進化はごくゆっくりと進み、羽毛を持った恐竜が徐々に鳥へと進化していったと考えられていました。
しかしバミノルニスの存在はジュラ紀の時点で鳥類がかなり多様化し始めていたことを教えてくれています。
それでも鳥類の進化史はまだ完全に解明されたわけではありません。
今後の研究で、さらなる恐竜時代にいた鳥類の新顔が見つかることが期待されています。