鳥はいつどのように進化したのか?
鳥類の起源については、これまで多くの研究が行われてきました。
長らく、最古の鳥類として広く受け入れられてきたのは始祖鳥(学名:Archaeopteryx) です。
始祖鳥は約1億5000万年前のジュラ紀後期に出現したとされ、世界で初めて「恐竜から鳥類への移り変わり」を示す存在でした。
始祖鳥は鳥のような翼に羽毛を持ち、木から木へと飛び移る滑空ができたと見られますが、その一方で、爬虫類のような長い尻尾を持っていました。
またクチバシにも鋭い歯が生え揃っており、現生鳥類とは大きく違って、まだ恐竜に近い姿をしていたのです。
![画像](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/Archaeopteryx_lithographica_by_durbed-1-826x600.jpg)
そのため、近年の研究では「始祖鳥を鳥類ではなく、恐竜のグループに分類した方がいいのではないか」との意見もあります。
確かに始祖鳥が恐竜から鳥類への進化の大きな第一歩を踏み出したのは間違いありません。
ただジュラ紀のその後の化石記録では、始祖鳥に続く鳥類の化石がほとんど見つかっておらず、鳥類がどのような進化を遂げていったのかがよくわかっていませんでした。
しかし研究チームは今回、その進化史にぼっかりと空いた穴を埋める新たな化石の発見に成功したのです。