ガチで箸より重いものを持たない!? 支配層「両班」と人口の4分の3を占めた奴隷

李氏朝鮮は、実に不思議な奴隷制度の舞台でした。
李氏朝鮮の奴隷制は、まるで時の流れを忘れたかのように、前近代世界のどこよりも緻密で壮大な制度として存在していたのです。
1663年、ソウル北部では、住民の75%が奴隷という驚異の数字を示す資料がありました。
まるで、普通の町の住民のうち、4人に3人が奴隷であるかのような、非常に高い割合で奴隷が暮らしていたのです。
ここまで李氏朝鮮に奴隷が多く存在したのは、当時の支配的な階層である両班(ヤンバン)が多くの奴隷を必要とする生活スタイルをとっていたからです。
というのも朝鮮の両班層は、読み書きができる教養のある層でしたが、肉体労働は他人任せ。両班は、まるで絵に描いたような高貴な存在であり、自分の手足として奴婢を必要とするような人たちだったのです。
彼らは、身体を動かすこと自体を、まるで忌避すべき儀式のように感じ、名実ともに箸より重いものを持たない生活を送っていたようです。
そのことは西洋の外交官がレクリエーションとしてテニスを行っているのを見て、「どうしてあのような労働を下人にやらせないのだ」と呆れたという逸話さえ残っています。