スカラベが彫り込まれた「お守り」
ジヴちゃんの見つけた印章には、2匹のスカラベが彫り込まれていました。
スカラベは古代人によって、生命の誕生や再生の象徴として神聖視されてきた存在です。
スカラベとは生物学的にいうと「ヒジリタマオシコガネ(学名: Scarabaeus sacer)」を指しているといいます。
いわゆるフンゴロガシですね。

フンコロガシを神聖視する慣習は、古代エジプトに端を発します。
エジプト人は、フンコロガシが糞の玉を転がす様子から、太陽神が太陽を転がして移動させる姿を連想し、神格化しました。
また糞の中に卵を産み、そこから新しい命が生まれることから、「死から生命が生まれる」という再生の象徴と見なしていたのです。
こうした信仰のもと、スカラベ型の印章は一種の護符やお守りとして、王族や貴族のみならず、一般の人々にも広く用いられました。
墓や神殿、家庭からも数多く出土しており、持ち主の社会的地位や宗教的信念を示す印としても使われていたとされています。

カナン人もまた、こうしたエジプトの文化的影響を受け、自らの護符文化に取り入れていました。
ジヴちゃんが拾ったスカラベはまさにその証拠であり、古代エジプトとカナン人の間に交流があったことを裏付ける品として、非常に重要な位置づけにあります。
今回の出来事のように、歴史的なお宝は必ずしも専門家だけが見つけられるものではありません。
歴史ある遺跡を散策していれば、誰にでも過去のお宝を見つけるチャンスがあるかもしれないのです。