若者が「危険な道」を選ぶのは悪いことなのか?──若者への正しい見方を考える
この研究は、「なぜ10代の若者がリスクを恐れないのか?」という疑問に対して、明確な神経科学的根拠を提示しました。
しかし、ここで見落としてはならない重要な視点があります。
それは、リスクを取ることが必ずしも悪いことではないという点です。
思春期は、新たな経験を求め、自分の限界を試すことで、将来の適応力や創造性を育む大切な時期です。
進学、就職、恋愛、独立など、人生の大きな選択が集中するこの年代において、「慎重すぎること」よりも「挑戦する力」が求められる場面も多いはず。

今回の研究は、脳が発達段階に応じて異なる「配線」を持つことを示しました。
それはつまり、若者の行動は“バグ”ではなく、成長段階に応じた”機能”である可能性を意味します。
もちろん、極端なリスク追求行動は事故や依存症など深刻な結果を招くこともあります。
しかし、若者の行動の背景にある神経基盤を理解すれば、大人が過剰に叱責したり、抑圧したりするのではなく、「どう導くか」「どう共感するか」という視点が得られます。
「若さゆえの無謀さ」には脳回路の違いという裏付けがあることを理解するだけでも、私たちは若者との接し方を見直すきっかけを得ることができるはずです。
次に10代の誰かが思いがけない行動をした時、あなたはその行動を「未熟さ」ではなく、「成長段階における戦略の一部」として見てみるのもいいかもしれません。
(研究チームも指摘するように、今回の知見はあくまでマウスを用いた動物実験に基づくものであり、人間にもそのまま当てはまるかどうかは今後の研究を待つ必要があります)
認めたくないものだな
自分自身の若さ故の過ちというものを
この村はもう老人たちに支配されている。あの海を越えるのは危険だが新たな我々若者の土地が見つかるかもしれない。
きっとこの繰り返しで人類は未開の地を切り開いてきたに違いない。
若者が取るリスクは人類進化の必然だったのでは。
でも飲食店の調味料入れを自分の体に突っ込むようなことはやめましょう。