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ネパールで185年ぶりにコツメカワウソが発見される / Credit:IUCN
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ネパールで絶滅したはずのコツメカワウソが185年ぶりに帰ってきた!【可愛いだけじゃない!意外な力とは!?】

2025.04.10 18:00:18 Thursday

水族館やSNSで見かける、まんまるの瞳にちょこちょこ歩き―― そんな「癒やし系」の代表として、コツメカワウソは大人気です。

YouTubeではカワウソたちのじゃれ合う動画が何百万回も再生されており、 ぬいぐるみやキャラクターとしても愛されています。

しかし野生のコツメカワウソとなると、見かけることができるのはアジアに限られており、一部の国では絶滅したとさえ考えられています。

そんな中、2024年11月に驚くべき発見がありました。

なんと185年ぶりにネパールの川で、野生のコツメカワウソが確認されたというのです。

絶滅寸前とされていたこの小さな生き物は、なぜ帰ってくることができたのでしょうか。

Confirmation of the Presence of Asian Small-Clawed Otter Aonyx cinereus in Nepal after 185 Years. https://iucnosgbull.org/Volume42/Shrestha_et_al_2025.html Presumed Extinct: World’s Smallest Otter Found in Busy Nepal River After 186 Years without a Sighting https://www.goodnewsnetwork.org/presumed-extinct-worlds-smallest-otter-found-in-busy-nepal-river-after-186-years-without-a-sighting/

ソーシャルメディアで人気の絶滅危惧種「コツメカワウソ」の現状とは

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コツメカワウソ / Credit:Wikipedia Commons

コツメカワウソ(学名:Aonyx cinereusは、現存するカワウソの中でも最小種です。

体長は40〜65cm、手のひらサイズの前足の爪はかなり短く、まるで人の手のように器用に動かせます。

この「小さな手」が名前の由来でもあり、小魚や甲殻類を川底から器用にすくい取る姿も人気の秘密です。

日本では2010年代後半からペットとしての人気が高まり、 SNSやテレビで頻繁に登場するようになりました。

その一方で、野生のコツメカワウソは減少の一途をたどってきました。

東南アジアを中心に広く分布していた本種ですが、 森林破壊、水質汚染、違法取引などにより生息地は急速に縮小。

IUCN(国際自然保護連合)では絶滅危惧種に分類されています。

最近では、ペット目的での違法な販売のために乱獲や密輸が行われており、コツメカワウソは一層保護が必要な存在になっています。

ネパールには3種のカワウソが生息すると考えられてきました。

ビロードカワウソ(学名:Lutrogale perspicillata)、ユーラシアカワウソ(学名:Lutra lutra)、コツメカワウソです。

コツメカワウソに関しては、1839年以来目撃されておらず、 「もうこの国にはいない」とさえ考えられるようになっていました。

しかし最近、そんな長年の沈黙を打ち破る、まさに希望のニュースが飛び込んできました。

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