124光年先にある太陽系外惑星「K2-18b」
生命のサインが見つかったのは、地球からしし座方向に124光年離れた場所にある「K2-18b」という太陽系外惑星です。
K2-18bの質量は地球の8.6倍、半径も2.6倍に達し、大変に重い星であることがわかっています。
この惑星は地球にとっての太陽のように、ある恒星の周りを33日間で一周しており、恒星との距離感も生命が居住可能な範囲「ハビタブル・ゾーン」にあります。
K2-18bはこれまでにも観測研究が行われており、2023年には、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)がK2-18bの大気中にメタンと二酸化炭素を検出しました。
ハビタブルゾーン内の太陽系外惑星で、生命の痕跡となる「炭素分子」が確認されたのは、これが初めてでした。

またK2-18bは以前から、地球より大きく、水素に富んだ大気を持つ海洋世界を意味する「ハイシアン惑星」の最有力候補と考えられています。
一部の研究者たちは「K2-18bには豊富な液体が存在し、そこに地球の太古の海にいた微生物のようなものがいるのではないか」と推測しているのです。
その一方で、他の研究者たちは「K2-18bは中心の恒星に近すぎるため、液体の水を維持するには高温すぎる可能性が高い」として、生命は存在しえないと主張します。
こうした中で、ケンブリッジ大学の研究チームは、K2-18bに新たな「生命のサイン」を検出しました。