日本がウラン産出国になれるかもしれない

この研究成果は、海水中のウラン資源を現実的に利用する道筋をつける画期的な一歩と評価できます。
核燃料の安定供給源として海洋に目を向ければ、エネルギー安全保障と脱炭素の双方に寄与するポテンシャルがあります。
研究論文も「本研究は持続可能な資源リサイクルのための電気化学システム設計に新たな道を拓くものだ」と述べており、開発した手法がウラン以外の希少資源の回収にも応用できる可能性を示唆しています。
実際、この両極電気化学システムは、例えば工業廃水からの有害金属の除去や、使用済み製品からの貴金属回収など、さまざまな分野への展開が期待できるでしょう。
もし日本がこの技術をスケールアップし、大規模に海水からウランを“絞り取る”体制を整えられれば、世界的にも珍しい“海洋ウラン産出国”として活躍できるかもしれません。
国内の原子力発電所を動かすための燃料を、輸入ではなく自国の海から確保できるようになれば、エネルギー安全保障や貿易収支の改善にも大きく貢献するでしょう。
もちろん実際には、海の生態系や漁業への影響、装置の長期的な運用コストなど、解決すべき課題が数多く残されています。
しかし、“海からウランを得る”という構想自体が決して夢物語ではないと示された今、日本が海洋資源国へと生まれ変わる可能性も十分に考えられるのです。
また、回収したウランを実際の原子炉燃料に精製・加工するプロセスも必要です。
それでも専門家は、このような低コスト・低エネルギーでウランを回収できる技術の登場に大きな意義を見出しています。
まさに「海の中に眠るウランを電気の網で掬い上げる」ような発想であり、核燃料生産のパラダイムシフトにつながる可能性があるからです。
研究チームの一人は「この装置は極めて低い電力でウランを選択的に取り出せることを示しました。将来的に海水ウラン資源の実用化に道を開く成果です」とコメントしています(要旨)。
今後さらなる実証実験やスケールアップ研究が進めば、海が人類の巨大な原子力エネルギー源へと姿を変える日が来るかもしれません。
将来、原子力発電所が海水から絞ったウランで動く日を、私たちは目にすることになるでしょう。
取ったウランを直で原子炉に放り込めるのなら原子力潜水艦はほぼメンテフリーになって、無人化達成した暁には人類が滅んでも潜水している謎の存在になれそうですね。
軍事用途ばかりではなくて、ずっと潜水して海中の様子モニタリングする用途とかにも使えますし、海中に都市を作って地上を捨てる日の時を考えると海水から都市のエネルギー源を直接得られるというのは大きいかなと。
あとはほかの核種を取り出せるようになれば海洋浄化もできてしまう。
もちろん核兵器作り放題っていうのもありますけど、核兵器の話になると製造コストそのものはさほど問題ではないので。
あれは管理コストの方が高いので。
電圧と電力とは違う。