恋愛アプローチに有利な場所とは?
私たちが誰かを好きになるとき、その理由にはさまざまな要因が絡み合っています。
相手の外見、会話の巧みさ、声のトーン、性格の相性、さらには“偶然の出会い”といったシチュエーションの演出もあるでしょう。
これまでの心理学研究でも、恋愛アプローチの成功率は、魅力度や人間関係、性格的傾向といった個人的要因に焦点が当てられてきました。
しかし今回、研究チームが注目したのは「恋愛アプローチがどこで行われたか」という環境的要因です。
「病院の待合室で口説かれるのと、ナイトクラブで声をかけられるのとでは、同じ言葉でも印象が変わるのではないか?」という疑問から、この研究はスタートしたといいます。

研究の第一ステップでは、35人の参加者に対して、「恋愛アプローチが適切だと思う場所」と「不適切だと思う場所」を自由に挙げてもらいました。
その結果、マッチングアプリ、バー、自宅といった場所から、スーパー、ジム、病院、そしてお葬式まで、じつに多様な回答が集まりました。
次の段階では、さらに162人の別の参加者を対象に、それぞれの場所について「どの程度、恋愛アプローチが適切か」を5段階で評価してもらいました。
その結果、以下の3つのカテゴリーに分類されました。
適切度が高い場所:マッチングアプリ、喫茶店やバー、プライベートな自宅など
適切度が中程度の場所:ジム、オンラインゲーム、道端など
適切度が低い場所:職場、病院、葬儀、教会など
これをもとにチームは、恋愛アプローチする場所が「魅力度」や「親密度」「アプローチの内容」にどれほどの影響を与えるかを調べることにしました。