親になると満足度は低下するかもしれない。でも人生の意味は増す
研究の結果は、多くの人にとってどこか納得できるものかもしれません。
まず、「人生の満足度」については、結果が分かれました。
若年層(18〜29歳)や低学歴・単身の親では、満足度が非親よりも低下する傾向が見られたのです。
特に、福祉制度の乏しい南欧・中東欧の国々ではその傾向が顕著でした。

一方で、育児支援の整った北欧では、親である人々の満足度・意味のスコアがともに非親よりも有意に高いという結果が示されました。
この結果が示すのは、親になることで満足度が下がるのは、「日常生活にかかる負担の重さ」や、「時間・お金・サポートといった育児に使える資源の不足」が原因だということです。
特に経済的に余裕がない場合、育児が「喜び」よりも「重荷」として感じられやすくなります。
パートナーとの関係性、年齢、教育なども大きく関わっており、社会的支援がない中で育児に向き合うことは、満足度の低下につながるのです。
これだけを考えると、親になることは「ただただリスクが高いこと」のように思えるかもしれません。
しかし、この研究は親になることの別の側面も示しています。
「人生の意味」に関しては、親である人は一貫して非親よりも高いスコアを示したのです。
この傾向は、年齢・教育・パートナーの有無・国・性別といった全てのグループで共通して観察されました。

なぜ、「人生の意味」はどの親でも一貫して高まるのでしょうか?
それは、親になることが「未来志向」「他者志向」「目的意識」という3つの心理的側面を強く刺激するからです。
子育ては「今この瞬間の快楽」ではなく、「将来のための投資」であり、「自分以外の存在に尽くす営み」です。
その結果、多少のストレスや犠牲があっても、「自分の人生が価値あるものだ」と感じるようになるのです。
この研究は「親であること=人生の意味を深める」という現代では特に見過ごされがちな側面を、データで裏付けた点で意義深いと言えるでしょう。
今後は、親子関係の質や育児の価値観が“人生の意味”にどう影響するかを詳しく調べることが期待されます。
少子化の現代において、「親になる意味」は数字では測れないものかもしれません。
満足感は一時的かもしれませんが、「意味のある人生を送った」という実感はずっと残るものです。
親になるという選択も、案外悪くないのかもしれませんよ。
物事に意味を求める人で物事をきちんと出来てる人を見たことがないんですよね。
悪くないどころか最高だよ
意味のない人生だよ
そもそも、生き物が生きることに
意味も意義もない
ただ生きるだけである