泥火山とは?
「火山」と聞くと、マグマが噴き上がる灼熱の光景を想像するかもしれませんが、今回台湾で発生したのは「泥火山」という別種の地質現象です。
泥火山はその名の通り、泥を噴出するものです。
一般の火山のように地下のマグマだまりと関係しているわけではなく、地下深くにたまった高圧の水やメタンガスが、地表の泥や粘土を突き上げることで発生します。
今回の噴出が起きた台湾南部の万丹泥火山は、こうした典型的な「マグマとは関係のない泥火山」にあたります。
実際の映像がこちら。(音声があります)
2025年6月26日の噴火では、4つの噴出口から泡立つ泥が最大で2メートルの高さにまで噴き上がりました。
噴火はおよそ10時間にもおよび、その間、地表では泥の熱とともに立ち上る炎が観測されました。
しかし実はこの炎、自然に発火したのではなく、地元住民によって意図的に着火されたものであることが判明しています。