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”コーヒー苦手な人”が集中したい時はどの飲み物がいいのか? (2/2)

2025.07.13 07:00:02 Sunday

前ページペパーミントで報告される脳への良い影響

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ペパーミントティーは記憶力や注意力を向上させる

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研究の結果、ペパーミントティーを飲んだグループは、認知テストのすべての項目で、白湯を飲んだグループよりも高い成績を示しました。

たとえば、エピソード記憶を測る「写真記憶テスト」では、ペパーミントグループの成績が平均で約3点向上したのに対し、対照グループではむしろ1点以上低下していました。同様に、暗算を使った注意力と作業記憶の課題、単語の記憶、ブロックの順番を思い出す視空間記憶のすべてにおいて、ペパーミントティーを飲んだ参加者の成績が有意に改善しました。

同時に測定されたの血流にも変化が見られました。近赤外分光法(NIRS)を使って前頭前野の血流量を測定したところ、ペパーミントを飲んだグループでは、酸素を多く含む血液(酸素化ヘモグロビン)の増加が確認されました。これは、脳がより多くの酸素や栄養を受け取っていたことを示しています。

しかし、ここで重要なのは、脳の血流の増加と認知機能の向上が直接的には結びついていなかったという点です。

つまり、血流が増えた人ほど成績が上がった、というような相関関係は見られませんでした。このことから、研究チームは「血流の増加は確かに起きているが、それが認知機能の改善を引き起こしているとは限らない」と結論づけています。

では、何が脳に効いていたのでしょうか?

研究者たちは、ペパーミントの主要成分であるメントールが関係している可能性に注目しています。メントールには、神経伝達物質アセチルコリン(acetylcholine)の分解を防ぎ、その働きを長持ちさせる性質があります。アセチルコリンは、記憶や注意といった脳の高次機能に関わる重要な物質です。

このような神経化学的な働きこそが、今回の認知機能の向上に関わっていた可能性があると考えられています。

また今回、視空間記憶(空間上の物の位置や順序を記憶する力)が改善したという結果は、ペパーミントによる効果としては過去の研究にあまり見られなかった新しい発見です。これは今後さらに研究されるべき項目になるでしょう。

もちろん、この研究は参加者が25人と比較的少人数であり、また実験は一度きりの短時間で行われただけなので、データとしては小規模であり、効果の持続時間や毎日飲んだ場合にどのような変化が起きるのかといった長期的な影響については、明確に示せていません。

さらに、ペパーミントにはメントール以外にもさまざまな化合物が含まれており、どの成分がどのように脳に作用しているのかを詳しく調べることも、今後の課題となります。たとえば、リモネンやメントンといった成分も、脳内の神経活動や血流に影響を与える可能性があります。

とはいえ、今回の研究は、「一杯のお茶が記憶や集中に作用する可能性がある」という事実を裏づける一歩となりました。

コーヒーが苦手という人は、ペパーミントティーを選択肢に入れてみるのもいいかもしれません。

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”コーヒー苦手な人”が集中したい時はどの飲み物がいいのか? (2/2)のコメント

あああ

香りを嗅ぐだけで集中力が上がるなら、いちいち煎じて飲まなくても、植木鉢に植えて室内で育てるだけでも効果がありそうだな

ゲスト

アクセルであるカフェインと組み合わせればより効果が強く…。
ペパーミントコーヒーの出来上がり。

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