やる気を引き出す「対話の3原則」
やる気を育てるための3原則とは何でしょうか。
グローバー氏らが提唱するのは、「動機づけコミュニケーション」の3原則です。
1. 聞くことから始める

「時間がない」「なんとなく気が進まない」といった言葉に対して、すぐに解決策を提示するのではなく、まず相手の話を聞いてあげることが大切です。
たとえば「忙しくて病院に行けない」と言われたとき、
- NG:「時間がない?それ言い訳だよ。今やらないと後悔するって!」
- OK:「忙しいってことは、他にも優先したいことがあるのかな?」
このようになかなかやらない理由に軽く触れ、耳を傾けるなら「この人は私の話をちゃんと聞いてくれる」と感じてもらえ、より深い話がしやすくなります。
2. 葛藤を肯定する
「やりたいけど不安」「行かなきゃいけないけど緊張する」という感情に対して、
- NG:「そんなことで迷ってたらダメだよ」
- OK:「その気持ち、すごくよくわかります。私も同じ立場なら迷います」
葛藤は誰しもが抱える自然な心理です。
それを受け止め、言語化することで、相手自身が“自分の中の迷い”を理解しやすくなります。
3. 決定の自由を支持する
「これをやるべき!」と強制するのではなく、「最終的にはあなたが決めること」という姿勢を見せることで、相手の自律性を尊重します。
たとえば、
- NG:「絶対、やったほうがいいよ!」
- OK:「最終的にどうするかはあなたが決めることだよね。納得できる形で決められることが一番大事だよ」
このように伝えることで、「やらされている」ではなく、「自分で決めた」という気持ちが生まれ、やる気が育まれやすくなります。
この方法は、実施の医療現場でも効果を挙げています。