感情にどう向き合い、どう手放すか?
何かを手放すとき、必ず出てくるのが「感情」です。
特に、喪失感・寂しさ・罪悪感は避けられません。
たとえば、ベビーベッドを処分することは、単なる家具の処分ではなく、「孫が生まれる未来」への期待を手放すことになるかもしれません。
旧友との関係を終わらせることは、自分の青春時代を閉じるような感覚かもしれません。
これらの感情を感じることは自然なことです。
重要なのは、その感情を正しく「ラベリング」して、自分の行動を妨げないようにすることです。
タイビ氏は、「罪悪感」には2種類あると指摘しています。
1つ目は、合理的な罪悪感です。
これは自分の価値観や信念を裏切ってしまったときに生じる、健全で自然な感情です。
こうした感情は、自分自身を省みるきっかけになったり、行動を改める動機づけにもなったりします。
そのため、無視するのではなく、しっかりと向き合うことが大切です。
2つ目は、非合理的な罪悪感です。
これは、他人の期待や「〜すべき」といった社会的ルールに従えなかったときに感じることが多いものです。
多くの場合、こうした罪悪感は自分自身の価値観とは一致していません。
そのため、「これは本当に自分の望む姿なのか?」と自分に問い直してみることが大切です。
もし一致していないと感じたならば、その感情から距離を取ることも必要になります。
そして手放すには、感情だけでなく行動の設計も必要です。
タイビ氏は、何をどう手放すかについて、事前に計画を立てることが重要だと述べています。
まず、どのような形で手放すのが自分にとって最も効果的なのかを見極めることが求められます。
思い切って一気に処分するのが向いている人もいれば、少しずつ時間をかけて減らしていく方が合う人もいます。
たとえば、関係を終わらせたい相手がいる場合、その人との関係を段階的にフェードアウトしていくのか、それとも自然と距離ができるのを待つのか、選び方は人それぞれです。
悪習慣を変えたい場合には、自分自身でチャレンジ目標を立てて取り組むのか、専門家や周囲のサポートを受けた方が効果的なのかを検討する必要があります。
大切なのは、「これを変えたい」と思ったなら、それをどう実行に移すかという具体的な道筋を描くことです。
「手放す」という行為は、「これからの自分を迎え入れるためのスペースを空ける作業」と言えるでしょう。
今、あなたの人生を曇らせているものは何ですか?それを手放す準備はできていますか?