1日1分の激しい運動で死亡リスクが40%も低下すると判明
1日1分の激しい運動で死亡リスクが40%も低下すると判明 / Credit:Canva
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1日1分の激しい運動で死亡リスクが40%も低下すると判明 (3/3)

2025.09.03 22:00:16 Wednesday

前ページ1日たった1分で寿命が変わる

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ゼロを1にする勇気――誰でもできる健康革命

ゼロを1にする勇気――誰でもできる健康革命
ゼロを1にする勇気――誰でもできる健康革命 / Credit:Canva

なぜたった1分間程度の「全力運動」でこれほど大きな効果が得られたのでしょうか。

考えられる理由の一つは、短くても強い運動は心肺機能や代謝に刺激を与え、体に良い変化をもたらすためと考えられます。

全力で息が切れる運動をすると心臓が一時的にドキドキと激しく動き血流が増えます。

この“小さな負荷”を日々繰り返すことで心臓や血管が鍛えられ、結果的に長期的な健康状態が改善する可能性があります。

「1日1分の全力」というとわずかなようですが、たとえば階段を一気に駆け上がったり、全速力で短距離を走ったりすれば1分でも相当ハードです。

そのハードな運動を毎日少しだけでも続けることが、塵も積もれば山となって寿命に良い影響を与えている可能性があります。

この研究の意義は、運動が苦手な人でも取り組める現実的な方法を示した点にもあります。

研究チームは、VILPAが時間効率がよく、続けやすい選択肢になり得ると指摘しています。

例えば「歩く速度を普段よりグッと速めてみる」とか「掃除や家事を少し力を込めて素早くやってみる」といった工夫で、誰でも日常の中にVILPAを取り入れられます。

運動嫌いでも「これならできそうだ」と思えるハードルの低さが、大きなメリットと言えるでしょう。

実際、調査では参加者全体の約9割が1日に1回以上のVILPAを行っていました。

つまり、多くの人は意識していなくても日常生活で少しは体を激しく動かす瞬間があるのです。

それを「ゼロを1にする」ように意識的に増やしていくことで、健康効果を享受できる可能性があります。

もちろん、今回の結果は観察研究による関連性の指摘であり、因果関係(本当に運動のおかげで寿命が延びるかどうか)はまだ証明されていません。

また、本研究では死亡リスク全体として有意な差が示されましたが、心臓病やがんなど特定の原因による死亡については、統計的に明確な傾向が出ない項目もありました。

これは追跡期間中の該当する死亡者数が少なく、はっきりした結論を出すにはデータが不足していたためと考えられています。

そのため、「1日1分で絶対に病気が治る」といった極端な解釈は禁物で、今後の研究による裏付けが望まれます。

しかし全体として、「たとえごく短い時間でも激しい身体活動はしないよりした方が良い」というメッセージは多くの人に当てはまりそうです。

最後に、この研究から得られる教訓はシンプルです。

まずは「ゼロより少し」体を動かしてみよう、ということです。もし普段まったく運動していないなら、今日からほんの数十秒でもいいので息が切れるような動きを生活の中に取り入れてみてください。

例えば通学や通勤でいつもより早歩きしてみる、エレベーターではなく階段を小走りで上ってみる、といった工夫です。

小さな一歩でも、積み重ねれば大きなリターンが期待できる──それが今回の科学的発見が示唆する希望と言えるでしょう。

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1日1分の激しい運動で死亡リスクが40%も低下すると判明 (3/3)のコメント

きこ

読んでないんだけどこれってきっと
狩りのやり方ににてるんだよ

狩りって歩いて獲物探したりして、
見つけたら瞬発的な運動を行う
逆に運動神経の悪い人間やとろい人って
野生じゃ生き残れないだろうね

結局自然環境がよくて
現代生活は間違ってるってこと

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