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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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45億年前の「原始地球」の直接的証拠を発見!

2025.10.16 07:00:12 Thursday

私たちが暮らすこの地球が、いつ、どのように生まれたのか?

その謎は長い間、科学者たちを惹きつけてきました。

地球は約45億年前に誕生したと考えられていますが、その“本当の姿”を知る手がかりは、これまでほとんど残されていません。

しかし米マサチューセッツ工科大学(MIT)らの最新研究で、「原始地球(proto Earth)」の直接的な痕跡が初めて発見されたと発表されました。

これは地球のルーツを解き明かす、大きな一歩となりそうです。

研究の詳細は2025年10月14日付で科学雑誌『Nature Geoscience』に掲載されています。

Geologists discover the first evidence of 4.5-billion-year-old ‘proto Earth’ https://phys.org/news/2025-10-geologists-evidence-billion-year-proto.html
Potassium-40 isotopic evidence for an extant pre-giant-impact component of Earth’s mantle https://doi.org/10.1038/s41561-025-01811-3

地球はどうやって生まれた?“巨大衝突”で歴史がリセット

まず、太陽系ができ始めた約45億年前を思い浮かべてみてください。

当時の宇宙空間には、ガスや塵が渦巻く「原始惑星系円盤」が存在していました。

この中で塵が集まり、やがて隕石となり、さらにはそれらが合体することで原始地球が生まれました。

今の地球とはまったく違う、“マグマの海”のような荒々しい星だったと考えられています。

ところが、誕生から1億年もしないうちに、「火星サイズの天体」が地球に衝突するという大事件が起こりました。

これは「ジャイアント・インパクト(巨大衝突)」と呼ばれています。

この衝突によって、地球の内部はドロドロに溶けて混ざり合い、表面も内部も、もとの“材料”がほぼ完全にリセットされてしまったとされてきました。

このとき、月も一緒に生まれたと考えられています。

これまで科学者たちは、「原始地球」の痕跡はこのとき完全に消えてしまった――つまり、今の地球の中には“最初の地球のかけら”は残っていない、というのが一般的な見方でした。

次ページ45億年前の“原始地球”のかけらを発見!

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