マウスの歯周病モデルにより「雄が歯周病になりやすい」理由が判明
人のデータから、男性ではIL-1βが高いことが分かりましたが、それだけでは「原因なのか、それとも結果なのか」はまだ断定できません。
そこで研究チームは、マウスを使った歯周病モデルで、IL-1βが本当に病気の重さを決めているのかを確かめることにしました。
このモデルをオスとメスのマウスに作り、歯を支える骨がどれくらい溶けるのかを比べたのです。
すると、ヒトでの観察と同じように、オスのマウスのほうがメスよりも骨が大きく減り、歯周病が重く進行していることが分かりました。
また、歯ぐき周辺のIL-1βの量もオスのほうが高く、炎症細胞も長くとどまり続けていました。
次に研究チームは、IL-1βそのものの遺伝子や、IL-1βを作り出す「インフラマソーム」という炎症のスイッチの遺伝子を、あらかじめ壊したマウスを使って調べました。
すると、オスのマウスでは歯周病による骨の減り方が大きく抑えられましたが、メスのマウスでは骨の状態はほとんど変わらず、場合によっては悪化することもありました。
このことから、オスの歯周病はIL-1βに強く依存して悪化する一方で、メスではIL-1β以外の炎症ルートが病気の進行に関わっている可能性が高いと考えられます。
研究チームはさらに、特定の酵素を阻害する薬剤「VX-765」を用いて、治療の可能性も探りました。
この薬はインフラマソームの働きを弱めることで、IL-1βの活性化を止める作用を持ちます。
このVX-765を歯周病モデルのマウスに投与したところ、オスのマウスでは炎症が弱まり、歯を支える骨の減少もおよそ30%ほど抑えられました。
一方で、メスのマウスではこの薬を投与しても、炎症や骨の減り方に大きな変化は見られませんでした。
また、オスのマウスの精巣をあらかじめ摘出すると、この薬の効果はほとんど消えてしまいました。
逆に、メスのマウスの卵巣を摘出しても、薬の効き方は変わりませんでした。
この結果は、男性特有の生殖系の働きが、IL-1βに依存した炎症ルートと深く関係していることを示しています。
つまり、オスでは「インフラマソームからIL-1βが作動するルート」が歯周病の悪化を引き起こしているのです。



























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