15歳時点で学業のプレッシャーを受けていた学生は、22歳まで抑うつリスクが高まる
統計解析の結果、学業プレッシャーが1点高くなるごとに、26点満点の抑うつ症状スコアは平均0.43ポイント上昇していました。
この関連は16歳時点で最も強く、その後も22歳まで続いていました。
さらに、自傷行為については、学業プレッシャーが1点上昇するごとに、自傷のオッズが約8%高くなっていました。
この関連は、16歳から24歳のあいだで統計的には年齢による大きな違いは見られず、どの時期でも一貫して確認されました。
効果量は決して大きいとは言えません。
しかし、学業プレッシャーは、多くの若者にとって身に覚えのある身近なストレス要因です。
頻度の高い要因が小さく作用する場合は、人口全体で見ると無視できない影響を持ちうると研究者は指摘します。
では、なぜこのような関連が生じるのでしょうか。
研究チームは、学業のプレッシャーが慢性的なストレス反応を引き起こし、自己評価の低下や完璧主義傾向を強める可能性を挙げています。
また、勉強中心の生活が睡眠不足や身体活動の減少、社会的つながりの希薄化につながることも考えられます。
学校環境そのものが競争的になることで、心理的に安心しにくい雰囲気が強まる可能性もあります。
一方で、この研究には限界もあります。
観察研究であるため、この研究だけで「学業プレッシャーが必ずうつの原因になる」と断定することはできません。
また、参加者が15歳だったのは2006〜07年であり、近年の教育政策の変化や新型コロナウイルス流行の影響は反映されていません。
それでも本研究は、大規模かつ長期追跡で、既存の抑うつ症状や成績などを調整した上で関連を示した点で重要です。
今後は、より新しいデータを用いた再検証や、学校全体の環境を変える介入研究が求められるでしょう。
成績向上のための努力は重要です。
しかし、過度なプレッシャーが続く状態が、長い目で見た心の健康と結びつく可能性が示されており、バランスが大切であることを知っておかねばなりません。



























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