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Credit: Unibo Magazine(2026)
history archeology

6万年前のダチョウの卵に「人類最古の幾何学」を発見か (2/2)

2026.03.26 21:00:30 Thursday

前ページ規則に従って刻まれていた「幾何学模様」

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抽象的思考のはじまりを示す証拠

では、この発見は何を意味するのでしょうか。

研究者たちは、これらの刻線に「回転」「平行移動」「反復」「埋め込み(構造の中に構造を作る)」といった認知操作が含まれている点に注目しています。

これは単なる模倣や装飾ではなく、一定のルールに基づいて形を組み立てる能力、すなわち「抽象的思考」の表れです。

特に重要なのは、これらの模様が全体として一貫した構造を持っている点です。

個々の線がバラバラに刻まれているのではなく、全体の配置が計画されているように見えるのです。

研究者は、これらの刻線を「視覚的文法の萌芽」と表現しています。

つまり、単なる絵ではなく、「ルールで構成された表現体系」の初期形態だというわけです。

このような能力は、後に記号や文字を生み出す基盤となります。

実際、単純な形をルールに従って組み合わせる能力は、人類が装飾から象徴体系、そして文字へと進化していく過程の中核にあると考えられています。

言い換えれば、私たちが文字を書き、図を描き、数学を理解する能力のルーツが、すでにこの時代に存在していた可能性があるのです。

もちろん、現時点では、これらの模様にどのような意味が込められていたのかは分かっていません。

しかし少なくとも、そこには偶然では説明できない秩序が存在しています。

私たちが当たり前のように使っている幾何学やデザインの感覚は、実は非常に古い起源を持っているのかもしれません。

6万年前の人類はすでに、「世界を線とルールで理解する」という一歩を踏み出していたのです。

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