多様に見えて、実は同じ仕組みで動いている
研究では、こうした現象を「再グローバル化」の一例として捉えています。
これは、世界に広がる力と、地域ごとの個性が同時に存在しているように見えながら、その裏では同じプラットフォーム論理が働いている状態を指します。
たとえば欧米的な洗練された雰囲気をまとうキャラクターもいれば、中国の伝統的な美意識を取り入れたキャラクターもいます。
中国で作られたバーチャルインフルエンサーの「柳夜熙(リウ・イエシー)」の紹介動画がこちら。
音量に注意してご視聴ください。
表面だけ見れば、それぞれ異なる文化を代表しているように見えるでしょう。
ところが深く見ると、どちらも企業が所有し、アルゴリズムで拡散され、商業的な成功のために設計されている点では同じです。
つまり、ローカルな個性が尊重されているように見えても、その表現は上から管理された「演出」であるのです。
文化の多様性が増しているように見えて、実際には少数の巨大テック企業やブランドが、何を魅力的に見せ、何を広めるかを握っている。
これはかなり大きな変化です。
さらに気になるのは、こうしたバーチャルインフルエンサーが社会運動や政治的価値観についても発信する点です。
たとえば人種差別反対や性的少数者への支持を表明すれば、表面上は「良いことを言っている」ように見えます。
しかし、その発言が本当の信念から出たものではなく、企業にとって好ましいイメージや収益性を意識して設計されているならどうでしょうか。
このとき私たちが触れているのは、人間の信念ではなく、商業的に最適化された価値観かもしれません。
しかもフォロワーは、そうした存在に対して本物の有名人や架空の登場人物と同じような感情的つながりを抱くことがあります。
気づかないうちに、「会議室で設計された人格」に親近感や信頼を寄せてしまうわけです。
これは単なる広告の話ではありません。
どの価値観が広まり、どの世界観が自然に見えるかを決める力が、アルゴリズムと企業の側に集中していくということだからです。
今はまだバーチャルインフルエンサーを見分けられても、技術がさらに進めば、見分けること自体が難しくなる可能性があります。
最後に
実在しないのに数百万フォロワーを集めるインフルエンサーの登場は、未来の奇妙な小話ではありません。すでに始まっている文化の変化そのものです。
これまで私たちは、人気者とは「多くの人に支持された人間」だと考えがちでした。
しかしこれからは「アルゴリズムに最も好まれるよう設計された存在」が、その座を奪っていくのかもしれません。
もしそうなら、私たちがSNSで見ている流行、共感、正しさ、親しみやすさの一部は、自然発生したものではなく、精密に作られた結果ということになります。
バーチャルインフルエンサーは、単にハンドバッグや化粧品を売る新しい広告塔ではありません。
誰が文化を動かしているのかを、静かに突きつける存在なのです。


























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