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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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ニューヨーク墓地の下に「550万匹のハチ」を発見ーー世界最大級のハチ集団か (2/2)

2026.04.20 17:00:26 Monday

前ページ偶然の発見から見えてきた「巨大な地下社会」

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なぜ墓地の地中が「ハチの楽園」になるのか

ではなぜ、墓地という場所にこれほど巨大なハチの集団が形成されたのでしょうか。

その理由は、墓地という環境の特性にあります。

まず、墓地は非常に静かで人の出入りが少なく、農薬もほとんど使用されません。

さらに地面が掘り返されることも少ないため、地中に巣を作るハチにとっては極めて安定した環境になります。

加えて、この地域には砂質の土壌が広がっており、巣穴を掘りやすいという条件も揃っていました。

さらに墓地から約500メートルの場所にはコーネル大学の果樹園があり、春にはリンゴなどの花が一斉に咲きます。

レギュラー・マイナービーは他の多くのハチ種と違い、成虫のまま冬を越すという珍しい特徴を持っており、春の早い時期に地上へ出てきて活動を始めます。

ちょうどリンゴの開花時期と重なるため、豊富な花粉資源を効率よく利用できるのです。

また、このハチたちは農業にとって非常に重要な役割を担っています。

リンゴやブルーベリーといった高価値作物の受粉に貢献しており、地域経済にも影響を与える存在なのです。

【調査された墓地と採集されたハチの画像がこちら

見過ごされている「足元の生態系」

実はハチの約75%は、今回のような地中に巣を作るタイプだといわれています。

しかし彼らは目立たず、人目につきにくいため、その実態はほとんど研究されてきませんでした。

チームは、今回のような大規模なハチの集団が、世界中にまだ多く存在している可能性を指摘しています。

そしてそれらの多くが、開発や舗装によって知らぬ間に失われる危険にさらされているとも警告しています。

もしこの墓地が開発されていたら、550万匹もの重要な受粉者が一瞬で消えていたかもしれません。

私たちが普段何気なく歩いている足元には、想像をはるかに超える規模の「もうひとつの世界」が広がっている可能性があります。

今回の発見は、その存在に気づくきっかけを与えてくれるものと言えるでしょう。

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