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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
history archeology

建設現場から「2000年前のローマ時代のパン」が見つかる (2/2)

2026.04.27 17:00:17 Monday

前ページ建設予定地の下に眠っていた「最初期のローマ軍営」

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炭化したことで残った「小さな平たいパン」

そのような発掘の中で、調査チームの目を引いたのが、黒く炭化した丸い物体でした。

この物体は周囲の土ごと慎重に取り上げられ、州考古学局の修復ラボへ運ばれました。

そこで丁寧に土を取り除いたところ、直径約10センチ、厚さ約3センチの小さな平たいパンのような形が現れました。

チームの分析では、これは高い確率でローマ時代のパンだと考えられています。

食べ物のような有機物は、通常ならすぐに分解されてしまいます。

パンが2000年も残ることは、きわめて珍しいことです。

では、なぜこのパンは消えずに残ったのでしょうか。

【実際に発見されたパンの画像がこちら

鍵になったのは「炭化」です。

パンは焼け焦げて炭のような状態になることで、微生物に分解されにくくなります。

実際、古代ローマのパンとして有名な例には、西暦79年の噴火で埋もれたポンペイのパン屋から見つかった炭化パンがあります。

今回のパンも、何らかの理由で焼け焦げたために、偶然にも長い時間を生き延びた可能性があります。

台所で焦がしてしまったのか、火災のような出来事があったのか、詳しい経緯はまだわかっていません。

今後は専門の研究所で詳しい科学分析が行われ、パンの成分などが調べられる予定です。

もしこれが正式に確認されれば、スイス国内で初めて見つかったローマ時代のパンとなります。

軍営の防壁や武器は、ローマ帝国の軍事力を物語ります。

一方で、焦げた小さなパンは、そこにいた兵士や人々が火を使い、食事をし、時にはパンを焦がすこともあった日常を思い出させてくれます。

2000年前の歴史は、石や鉄だけでなく、食卓の失敗作のような小さな痕跡からも見えてくるのです。

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