大雨のあと、山頂近くは隆起し、遠くは沈む
富士山は「水の山」としても知られています。
富士山の斜面には大きな川がほとんど見られません。
その理由は、降った雨が地表を川として流れ下るのではなく、火山の溶岩層のすき間に染み込み、地下を通って山麓へ流れていくためです。
富士山の水が、やがて湧き水や湖、滝として姿を現すのは、この地下の水の通り道があるからです。
研究チームは、国土地理院が富士山周辺に展開している電子基準点の上下の動きを調べ、気象庁のアメダスによる雨量データと比較しました。
電子基準点は、測位衛星からの電波を受け取り、地面の動きをミリメートル単位で測る観測装置です。
その結果、台風や線状降水帯によって大雨が降った後、山頂に近い観測点では数センチ程度の隆起が見られました。
一方で、富士山から離れた山麓や周辺地域では、逆に数センチ程度の沈降が起きていました。
同じ大雨なのに、山の中心に近い場所は持ち上がり、遠い場所は沈むのです。
遠い場所の沈降は、雨水そのものの重みによって地面が押し下げられる「荷重変形」と考えられます。







































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