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Credit: canva
psychology

若者の「完璧主義傾向」が過去35年間が高まっているーーその原因とは?

2026.05.29 12:00:34 Friday

「もっと頑張らなければ」「失敗したら評価が下がる」「完璧にできない自分はダメだ」

こうした感覚に、どこか心当たりがある人は少なくないかもしれません。

若者のメンタルヘルスをめぐる議論では、スマートフォンやソーシャルメディアの影響がよく注目されます。

しかし、問題はそれだけではない可能性があります。

英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の研究チームは、1989年から2024年までの大学生データを分析し、若者の完璧主義傾向がこの35年間で高まっていることを報告しました。

その原因は何なのでしょうか?

研究成果は2026年5月の心理学誌『Psychological Bulletin』に掲載されています。

Young adults are more perfectionistic than ever before, study finds https://medicalxpress.com/news/2026-05-young-adults-perfectionistic.html
Perfectionism Is Accelerating Over Time: A Cross-Temporal Meta-Analytic Review of 35 Years of College Student Data https://doi.org/10.1037/bul0000518

若者は「高い目標」だけでなく「失敗への恐れ」も強めている

今回の研究では、1989年から2024年までに行われた307件の研究が分析対象になりました。

対象者は、アメリカ、カナダ、イギリスの大学生、合計8万2000人以上です。

いずれの研究でも、学生たちは標準的な完璧主義尺度を用いて、自分自身の傾向を評価していました。

研究チームが注目したのは、完璧主義をひとまとめにしないことです。

完璧主義には、大きく分けて2つの側面があります。

1つは「完璧主義的努力」です。

これは、非常に高い目標を掲げ、それを達成しようと努力する傾向を指します。

もう1つは「完璧主義的懸念」です。

こちらは、失敗への恐れ、自分の判断への不安、他人から否定的に見られることへの恐れなどを含みます。

いわば「もっと上を目指したい」という前向きな側面と、「失敗したら終わりだ」と感じる苦しい側面があるのです。

分析の結果、1989年から2024年にかけて、大学生の自己申告による完璧主義は全体として上昇していました。

特に2000年代初頭以降は、「完璧主義的懸念」が「完璧主義的努力」よりも速いペースで増えていました。

つまり現代の若者は、単に向上心が高くなったというより、失敗や評価への不安をより強く抱えるようになっている可能性があります。

次ページ背景には「経済の停滞」と「格差拡大」がある可能性

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