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psychology

若者の「完璧主義傾向」が過去35年間が高まっているーーその原因とは? (2/2)

2026.05.29 12:00:34 Friday

前ページ若者は「高い目標」だけでなく「失敗への恐れ」も強めている

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背景には「経済の停滞」と「格差拡大」がある可能性

では、なぜ若者の完璧主義は高まっているのでしょうか。

チームは、完璧主義の変化と、各国の経済状況との関係を調査。

その結果、1人当たり国内総生産の伸びが鈍くなることは、「完璧主義的努力」の高さと関連していました。

一方で、経済格差の拡大は、「完璧主義的懸念」のより急な増加と関連していました。

これは、「経済的なチャンスが少ない社会では、若者が自分をさらに追い込んで努力しようとする」可能性を示しています。

また、格差が広がる社会では、成功と失敗の差が大きく見えやすくなります。

その結果、「間違えてはいけない」「他人より劣って見られてはいけない」という不安が、若者の心理の中で大きな位置を占めるようになるのかもしれません。

もちろん、この研究は経済格差が完璧主義を直接生み出したと証明したものではありません。

分析から分かるのは、時代ごとの完璧主義の変化と、経済指標の変化が関連していたということです。

また、対象はアメリカ、カナダ、イギリスの大学生であり、すべての若者や日本の若者にそのまま当てはめられるわけではありません。

ただし、35年分の大規模データを用いた今回の研究は、若者の心の変化を「SNSのせい」とだけ片づけることに注意を促しています。

実際、完璧主義の上昇は、ソーシャルメディアが現在ほど広がる前から始まっていました。

チームは、スマートフォンやソーシャルメディアが影響を与えている可能性を否定しているわけではありません。

しかし、その奥には、競争の激化、経済的不安、格差の拡大といった、より深い社会的要因があるかもしれないのです。

また完璧主義は、うつや不安などのメンタルヘルス症状とも関連しています。

しかも、その関連は時代を通じて安定していました。

「完璧でなければならない」という感覚が広がるほど、若者の心にかかる負担も増えていく可能性があるのです。

若者のメンタルヘルスを考えるとき、必要なのはスマホを取り上げることだけではないのかもしれません。

失敗してもやり直せる社会、他人と比べすぎなくても生きていける環境をどう作るか。

完璧主義の増加は、若者個人の性格の問題ではなく、社会そのものが発しているプレッシャーの反映なのかもしれません。

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