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なりたい自分になるための心理的裏技「ダリ・トリック」とは (3/3)

2026.07.07 17:00:18 Tuesday

前ページダリは「天才ダリ」という仮面を演じていた

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「なりきること」が「なりたい自分」への近道

このような別人格の力は、単なる芸術家の奇行だけではありません。

心理学の研究でも、人は「何者として行動するか」によって、実際の行動が変わる可能性が示されています。

有名な例が「バットマン効果」です。

ある研究では、4歳と6歳の子どもたちに課題を行わせました。

一方の子どもたちは、普通に自分として課題に取り組みました。

もう一方の子どもたちは、バットマンを含むいくつかのキャラクターになりきって課題に取り組みました。

すると、キャラクターになりきった子どもたちのほうが、より長く粘り強く課題を続けたのです。

これは、別人格を演じることが自分との距離を作り、目の前の困難に飲み込まれにくくする可能性を示しています。

たとえば「私は疲れた」と考えると、その疲れは自分そのものの問題に感じられます。

しかし「バットマンならどうするか」と考えると、少し外側から自分を見ることができます。

その結果、もう少しだけ続けてみようという行動が生まれるのです。

これは大人にも応用できます。

たとえば大事な会議の前に、「堂々と話せる自分」を身につけることができます。

失敗しそうな場面で、「粘り強い自分」ならどう動くかを考えることができます。

批判を受けたときに、「動じない自分」ならどう受け流すかを想像することもできます。

もちろん、これは自分を完全に別人に作り替える魔法ではありません。

しかし私たちは、場面ごとに何らかの役割を演じている以上、その役割を少しだけ意識的に選ぶことはできます。

「本当の自分は誰なのか」と問い続けると、答えのない迷路に入り込むことがあります。

それよりも、「この場面で、私はどんな自分として振る舞いたいのか」と問うほうが、実践的です。

ダリ・トリックとは、偽物の自分になる方法ではありません。

なりたい方向へ自分を動かすために、意識して仮面を選ぶ方法なのです。

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