「開放性」が目立つ人は、老いても活動を続けやすい
今回興味深いのは、ブルーゾーンの高齢者が、健康関連QOLでは非ブルーゾーンの高齢者と統計的に有意な差を示さなかった点です。
つまり、彼らが単純に「体が明らかに健康だった」という結果ではありません。
むしろ差が出たのは、心理的な特徴や生活の活動性でした。
ブルーゾーンの高齢者は、開放性が高く、日々の問題に対処する力や、感情を理解して人と関わる力も高い傾向がありました。
さらに、認知的・身体的に刺激のある余暇活動にも多く参加していました。
実際、趣味や活動に使う時間は、ブルーゾーンの高齢者で週平均11.3時間、非ブルーゾーンの高齢者で週平均6.8時間でした。
ここでいう開放性とは、単に「明るい」「社交的」という意味ではありません。
新しいことを学ぶのが好きだったり、知らない経験を受け入れたり、知的な刺激や創造的な活動に関心を持ったりする性格傾向です。
開放性が高い人は、新しい趣味を始めたり、人との集まりに参加したり、学び続けたりすることに抵抗が少ないと考えられます。
そのため、年齢を重ねても社会的・認知的・身体的な刺激を受け続けやすい可能性があります。
また、参加者全体で見ると、開放性が高い人ほど心理的ウェルビーイングが高く、余暇活動に多く時間を使う傾向がありました。
一方で、神経症傾向が高い人は、健康関連QOLを低く感じる傾向がありました。
この結果は、性格が寿命を直接決めるというより、性格が日々の行動や人との関わり方を形づくり、その積み重ねが健康的な老いに関係する可能性を示しています。
ただし、この研究はある時点で参加者を調べた横断研究です。
そのため、開放性が高いから活動的に老いるのか、活動的に老いているから開放性が保たれるのかは判断できません。
また、対象者は125人と比較的小さく、サルデーニャの農村地域に限られているため、すべての地域や高齢者にそのまま当てはめることもできません。
それでも今回の研究は、長寿を考えるうえで、食事や運動だけでなく「年を重ねても新しいものに心を開き続けること」が、健康的な老いを支える重要な手がかりになる可能性を示しています。

























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