腹筋の構造
誰もが運動や食事制限によって「割れた腹筋」を手に入れることができます。
特に厳しいトレーニングによって得られた腹筋は、チョコレートのようにくっきりとブロックに分かれて見えることでしょう。
しかし、そのブロックの数は人によって異なります。
どうしてそうなるのでしょうか。
まず、人間の腹部の筋肉の構造について考えてみましょう。
腹部全体の筋肉は、肋骨から骨盤まで伸びる複数の異なる筋肉が何層にも重なって構成されています。
例えば、お腹の横、つまり脇腹部分には「外腹斜筋」「内腹斜筋」があり、体幹の固定やひねる動作に関わっています。
そしてそれら筋肉の中でも一番目立つのが、「腹直筋」です。
腹直筋は最上層にある筋肉であり、腹部の筋肉の中で最も長く、胴体の正面を覆っています。
胴体および脊柱の安定化、背中を前方に丸めるのに役立っています。
この腹直筋では、縦に伸びる腱「白線」が真ん中を走っており、それに加えて、この白線を垂直に横切る横線の腱「腱画(けんかく)」が数本走っています。
これらの腱が腹直筋を区切っており、いわゆる「シックスパック」の外観を与えるのです。
また、このことから分かる通り、横に伸びる腱画の本数によって腹筋のパック数が変わってきます。
そしてこの腱画の本数は、遺伝子によって異なるのです。