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片頭痛患者の一部の脳領域で老化パターンが見つかる / Credit:Canva
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片頭痛患者の「記憶や感情に関わる66領域」で脳老化を確認 (2/2)

2026.08.05 11:30:32 Wednesday

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慢性片頭痛で脳の老化が目立ち、認知や感情に関わる領域で変化が見られた

年齢ギャップが高かった66領域は、前頭前野、前頭皮質、帯状皮質、頭頂皮質、側頭皮質、運動野、体性感覚野、聴覚・視覚の連合野、扁桃体などに分布していました。

これらは、痛みを感じる働きだけでなく、感覚情報をまとめる、痛みに注意を向ける、反応を抑える、感情を調節するといった働きに関係する場所です。

一方、片頭痛群で対照群より脳年齢ギャップが低かった領域はありませんでした。

そして脳全体の違いは、特に慢性片頭痛の患者で目立ちました。

慢性片頭痛群は、健康な対照群だけでなく反復性片頭痛群よりも脳年齢ギャップが高かった一方、反復性片頭痛群と対照群の間には明確な差がなかったのです。

ただし、片頭痛群と対照群の数値は大きく重なっており、「片頭痛患者の脳は必ず4.24年老けている」という意味ではありません。

脳全体の差も統計的には有意水準の境界付近の結果であり、脳年齢は現時点で個人の診断に使える指標ではありません。

研究チームはさらに、変化した66領域を、過去の脳画像研究を集めたデータベースと照合しました。

その結果、これらの領域のまとまりは、注意、作業記憶、言語、推論、社会的認知、聴覚処理、行動の抑制、感情などに関わる領域と重なっていました。

しかし、今回の参加者に記憶力や注意力の検査をしたわけではないため、片頭痛患者の認知能力が実際に低下していたとは断言できません。

そして症状との関係は単純ではありませんでした。

頭痛の頻度、鎮痛薬を使った日数、抑うつ症状などを一つずつ調べた場合、局所的な脳年齢との明確な関係は確認されませんでした。

一方、これらを組み合わせた臨床的な負担全体は、66領域の脳年齢パターンと関連していました。

ただし、どの要因がどの程度影響したのかは安定しておらず、鎮痛薬や抑うつ症状のどれか一つが脳年齢を高めたとは判断できません。

研究者らは、局所的な脳年齢の違いが一つの要因だけでは説明しにくく、繰り返す頭痛や薬の使用、心理的負担などが重なった状態と関係している可能性を指摘しています。

また、痛みや感覚刺激を繰り返し処理することで、関連する脳ネットワークに神経可塑的な変化が生じた可能性も考えられますが、今回の研究だけではその仕組みまでは証明できません。

この研究は一時点のMRIを比較した横断研究であるため、片頭痛が脳年齢を高めたのか、もともとの脳構造の違いが片頭痛のなりやすさに関係していたのかは不明です。

それでも今回の結果は、片頭痛が発作中の痛みだけにとどまらず、痛み・感覚・認知・感情を支える広い脳ネットワークと関係する可能性を示しています。

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