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宇宙飛行士の便秘に関連して新たな発見 / Credit:Canva
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宇宙飛行士は「便秘」になりやすい説、血液から新たな手掛かりを発見

2026.08.18 06:30:24 Tuesday

遠く離れた宇宙空間で、宇宙飛行士の腸の中では何が起きているのでしょうか。

その答えの一端が、彼らの「血液」に残された化学的な痕跡から見えてきました。

デンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)とNASAの研究チームが52人の宇宙飛行士を調べたところ、宇宙滞在中には腸内細菌による「タンパク質の発酵」が増えていることを示す複数の代謝物が増加していました。

この発見は、宇宙飛行士に便秘が起こりやすい理由を理解する新たな手掛かりになるかもしれません。

研究成果は2026年6月29日付で科学誌『Nature Communications』に掲載されています。

Constipation is common in astronauts – blood tests provide new answers https://www.eurekalert.org/news-releases/1140136
Longitudinal metabolomics profiles reveal increased gut microbial protein fermentation during Spaceflight https://doi.org/10.1038/s41467-026-74979-w

宇宙飛行士52人の血液から「腸の変化」を探る

宇宙飛行士に便秘が起こりやすいことは以前から知られていました。

しかし、なぜ宇宙へ行くと腸の状態が変化するのか、その詳しい仕組みは十分に分かっていません。

そこで研究チームが注目したのが、血液に含まれる「代謝物」です。

代謝物とは、私たちの体内で起きる化学反応によって生じる小さな分子で、中には食事や人間自身の代謝だけでなく、腸内細菌の活動を反映するものもあります。

つまり血液を詳しく調べれば、腸の中で細がどのような活動をしているのか、その痕跡を間接的に読み取れるのです。

研究では、2006〜2018年に国際宇宙ステーション(ISS)へ2〜9カ月滞在した52人の宇宙飛行士を対象としました。

男性41人、女性11人から宇宙飛行前、滞在中、帰還後に採取された合計488件の血液サンプルを分析しています。

さらに研究チームは、特定の物質だけを狙って調べるのではなく、血液中のさまざまな代謝物を幅広く探索する「非標的メタボロミクス」という方法を用いました。

その結果、宇宙飛行によって変化するおよそ40種類の化合物が見つかりました。

中でも目立っていたのが、腸内細菌による「タンパク質発酵(protein fermentation)」と関係する代謝物です。

宇宙滞在中には、こうした物質が一貫して増えていました。

では、宇宙に行くとなぜ腸内細菌によるタンパク質の発酵が増えるのでしょうか。

より詳しい結果を次項で見ていきます。

次ページ宇宙では腸の流れが遅くなっている?

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