快感に関わる働きを薬で妨げると、声も減った

おいしさを消す薬があったら、と思う人はまずいない。
声が快さと関係するのかを確かめるために使ったのは、快さに関わるオピオイドの働きを妨げる薬、ナロキソン。
研究チームはこれをラットに投与した。すると、チョコを食べている最中の逆U字型の声が減りました。
かむ音そのものであれば、快感に関わる働きを妨げても声は減らないはずです。
研究チームは、この声が単なる咀嚼の音ではなく、おいしいものを食べているときの体の内側の状態を映している可能性があるとみています。
【これまでの研究】
ノースウェスタン大学の研究チームは以前に、交尾、けんか、そして仲間や別の種とのじゃれ合い(くすぐりと呼ばれる遊び)の場面でラットの声を録音し、行動と突き合わせています。
相手に近づいて関わろうとする行動と結びついたのは、音の高さが変わる50 kHzの声(トリルと呼ばれる声など)で、その出会いの報酬としての価値とも相関していました。
平らな50 kHzの声にはそうした関連が見られず、22 kHzの声は避けたり引いたりする行動と結びついていました。
再生した声を聞かせる実験でも、ラットは50 kHzのトリルの再生を自分から求め、22 kHzの声の再生は避けたと報告しています(関連研究)。
ただし今回の実験はオスのペアだけで行われ、どちらの個体が声を出したかを分けるのは今後の課題です。動物の「おいしい」は、外からはかるのが難しい。
研究チームは、この声を手がかりにすれば、食の満足感や正の感情を調べる指標になりうるとしています。
今夜あなたが「うまい」ともらす声も、誰かにとっては40 kHzかもしれません。
40 kHzは人の耳には届きません。ラットの食レポは、人には聞こえないところで進みます。



























