・北アイルランドの漁師が、巨大な1万年以上前の「ギガンテウスオオツノジカ」の頭がい骨を網にかける
・2014年には同じ場所で「下顎骨」が発見されており、同じ個体のものであることが考えられる
・現在漁師のガレージに保管されてあるこの骨は、間もなく展示場所が決定される
先週、北アイルランドの漁師がとんでもないものを網にかけました。全長およそ1.8メートル、ほぼ無傷のその「頭がい骨」は、1万年以上前の巨大な「ギガンテウスオオツノジカ」のものであると考えられます。
北アイルランドの湖「ネイ湖」で網にかかったその「巨大ツノ」を含む頭がい骨は、岸からおよそ800メートル、深さはたったの6メートルの地点で発見されました。
1万年以上前に絶滅したとされるギガンテウスオオツノジカは、地球史上最も大きなシカ科の動物です。また、英名は “Irish elk(アイルランドヘラジカ)” ですが、アイルランドのみに生息していたわけではありません。ヨーロッパ全土や北アジア、北アフリカでも生息していたことがわかっています。
とはいえ、近年この「ネイ湖」はギガンテウスオオツノジカの骨が多く発見されているホット・スポット。1987年と2014年にもこの湖で同様の「骨」が発見されています。また、この頭がい骨が発見された場所が、2014年に「下顎骨」が発見された場所と同じであることから、これら2つの骨が「同じ個体」のものであることが考えられます。
草の丈が低い時代にアイルランドで繁栄したギガンテウスオオツノジカですが、森林が生い茂っていくにつれ、環境が彼らの生存には適さなくなってしまい、ついには絶滅に追いやられてしまいました。
現在この頭がい骨は、発見した漁師であるレイモンド・マッケルロイ氏のガレージに保管されています。間もなく地元当局が、その展示場所について決定する予定です。
via: livescience / translated & text by なかしー