心臓に不安がある人は、果物をどう口にしていたのか?

結論から言うと、心臓や血管の病気や危険因子がある人たちは、ない人たちに比べて、丸ごとの果物を食べる頻度が低くなっていました。
この差は、高血圧、高コレステロール、心臓発作、狭心症などの心臓病、脳卒中のすべてで見られました。
しかも、年齢・学歴・収入・喫煙の影響を差し引いた後でも、この差は消えなかったのです。
一方で、ジュースのほうは逆向きの動きを見せました。
高血圧、心臓発作、狭心症などの心臓病、脳卒中があると答えた人では、果汁100%ジュースを飲む頻度がむしろ高かったのです。
つまり心臓に不安のある人たちでは、「かじる果物」は少なめで、病気によっては「飲む果物」が多めという形が見られました。
ただし、ジュースの差は、丸ごとの果物ほどはっきりしたものではありませんでした。
社会的な背景の違いを差し引くと、ジュースを飲む頻度にはっきりした差が残ったのは、高コレステロールと心臓発作の2つだけだったのです。
研究チームも、心臓や血管の状態があまり良くない人たちでは果物を食べる頻度が低く、ジュースについては一部の指標で差があったとまとめています。
ここで気をつけたいのは、この結果が「果物を食べないと心臓病になる」ことを示したわけではない点です。
今回の調査は、ある一時点の回答を切り取って比べる方法(横断研究)で、病気も食べ方もすべて本人の申告にもとづいています。
そのため、果物の食べ方が心臓に影響したのか、心臓の状態が食べ方を変えたのかは、このデータだけでは分かりません。
実際に研究チームは、心臓や血管の状態が果物を食べる頻度にどう影響するのか、その仕組みを今後さらに調べる必要があるとしています。
また、今回比べたのは食べたり飲んだりする「回数」であって、量ではありません。
チームは、アメリカの人々に果物をもっと食べてもらう方法を探ることも、次の課題に挙げています。
「果物」というひとつの言葉の中には、かじって食べる果物とコップで飲む果物という、別々の顔が隠れていました。
心臓の健康を考えるときは、果物を取ったかどうかだけでなく、どんな形で取っていたかにも目を向けてみる価値がありそうです。
みかんの皮をむくひと手間も、指先のちょっとした筋トレだと思えば、少しは楽しくなるかもしれません。






















