豆類をよく食べる人ほど心臓病と糖尿病のリスクが低い傾向
豆類をよく食べる人ほど心臓病と糖尿病のリスクが低い傾向 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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豆類をよく食べる人ほど心臓病と糖尿病のリスクが低い傾向

2026.10.08 10:40:00 Thursday

サラダに入っていたひよこ豆を、そっと皿のすみに寄せた経験がある人もいるでしょう。

豆類は健康によい食事の定番で、食事の指針でもよく勧められる食べ物です。

ところが、豆をたくさん食べる人に心臓病や糖尿病が少ないのかどうかは、これまでの研究で結果がばらばらでした。

しかも、アメリカの大人全体を代表するような大きな集団で、この関係を確かめた研究はありませんでした。

そんな中、米ウィリアム・アンド・メアリー大学のチームが、アメリカの大人4万6939人の食事データからこの疑問に迫る研究を発表しました。

研究の詳細は、米ウィリアム・アンド・メアリー大学らにより、2026年5月15日付で学術誌『Current Developments in Nutrition』に掲載されました。

Diet analysis links higher pulse intake to lower heart disease and diabetes risk (MedicalXpress) https://medicalxpress.com/news/2026-10-diet-analysis-links-higher-pulse.html
Greater Intake of Pulses Is Associated with Lower Prevalence of Cardiometabolic Diseases among Adults in the United States: NHANES, 1999 to 2018 https://doi.org/10.1016/j.cdnut.2026.107716

アメリカ人の食卓から「豆」を数えた研究

アメリカ人の食卓から「豆」を数えた研究
アメリカ人の食卓から「豆」を数えた研究 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

今回の研究で調べられたのは、英語で「パルス(pulses)」と呼ばれる豆類です。

これはマメ科の植物の食べられる種のことで、乾燥した豆やひよこ豆、レンズ豆、乾燥エンドウ豆などが含まれます。

研究を進めたのは同大学の学生タラ・カマラカンタさんとキャサリン・ザベラさんで、研究の舞台はザック・コンラッド准教授の研究室です。

使われたのは、アメリカ全国から選んだ人の健康と栄養を調べる調査「NHANES」の、1999年から2018年までのデータです。

この調査では、参加者が直前の24時間に口にしたものをすべて聞き取り、約8割の人には数日後に電話でもう一度聞いています。

チームはその記録から豆を含む食べ物を339種類拾い出し、一人ひとりが食べた豆の量を計算しました。

さらに、2日分の記録から日ごとのばらつきをならし、「ふだんの豆の量」を見積もりました。

病気は、心臓の血管の病気(心筋梗塞や狭心症)、脳卒中、糖尿病のどれかがあるかどうかで判断しています。

また、年齢や性別、収入、運動、たばこ、体格の目安(BMI)に加え、野菜や果物、砂糖、塩分などの食事の中身の影響も計算で差し引きました。

カマラカンタさんによると、アメリカの大人が食べる豆は1日10.5グラムにも満たず、ほかの国とは事情が違うそうです。

では、そんな中でも豆をよく食べていた人には、どんな違いが見られたのでしょうか。

豆が多い人の体には、どんな違いがあったのか?

豆が多い人の体には、どんな違いがあったのか?
豆が多い人の体には、どんな違いがあったのか? / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

結論から言うと、豆をよく食べる人ほど、心臓病・脳卒中・糖尿病のいずれかを抱えている割合が低いことが分かりました。

すべての条件をそろえて計算すると、豆の量が1日「1オンス相当」(米農務省のデータベースで食品群ごとに換算した量の単位)増えるごとに、これらの病気を抱えている人の割合が約19%低くなっていたのです(病気を抱える見込みを比べた「オッズ比」で0.81)。

体格の目安(BMI)を計算からはずして調べ直すと、病気全体では約21%低く(オッズ比0.79)、糖尿病だけで見ても約20%低いという結果でした(オッズ比0.80)。

BMIをはずして調べ直したのは、豆を食べることが体格に影響し、その体格が病気につながるという道すじもありえるからです。

また、年齢や性別、学歴、収入などで分けて比べても、この関係の強さにはっきりした違いは見られませんでした。

つまり豆とのつながりは、一部の人だけでなく、さまざまな立場の人に共通して見られる可能性があります。

カマラカンタさんは「食事から何かを抜く必要はありません。少しずつ取り入れていけるものです」と話しています。

ただし、この研究は、ある時点で病気を抱えているかどうかと、ふだんの食事を照らし合わせたものです。

そのため、豆が病気を防いだのか、別の理由で豆を食べる人に病気が少ないのかまでは、この結果だけでは言い切れません。

病気があるかどうかは一部を本人の申告にたよっており、豆の量も聞き取りから見積もった値です。

それでも、全国から選ばれた4万人以上のデータで、豆と心臓や代謝の病気のつながりが示された意味は小さくありません。

地味な脇役に見える豆は、何かをがまんしなくても食卓に「足すだけ」で付き合える、気軽な健康の味方なのかもしれません。

まずは、皿のすみに追いやっていたひよこ豆を、真ん中に呼び戻すところから始めてみてはいかがでしょうか。

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