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フランスの高校生が聖書とコーランの一部をDNA情報に変換して体内に注入、世界中の研究者から総ツッコミを受ける

2018.12.26 Wednesday

Credit: Pixabay
Point
■フランスの学生が、聖書の言葉と、コーランの一節をDNA情報へと変換し体内に注射
■聖書の言葉はDNA情報として、細胞に導入できるベクターへ、コーランの方はペプチドへと変換して注入
■結果は炎症反応が起きただけで、実際注射した情報がどうなったかは不明

敬虔な信者の証…といえるのでしょうか?

あるフランス人の高校生が、なんとヘブライ語版の創世記とアラビア語のコーランの一部をDNAに翻訳し、自分の両ももに注射したという旨の論文を、12月4日付けでプレプリントサーバのOSへと投稿。世界中の研究者から総ツッコミを受けています。

The first injection in a human being of macromolecules whose primary structure was developed from a religious text
https://osf.io/yj8xw/

企業の協力あっての実験

エイドリアン・ロカテッリさんは16歳の高校生。彼が主張するには、「これは、文書を元に作られた高分子を自分の体へと注射した最初の例なんです」とのこと。何とも中二病感が漂ってきますが、もちろん彼は一人でこれを成し遂げたわけではありません。

「必要だったのは、生理食塩水と注射器を手に入れることだけでした。あとは、“VectorBuilder”という会社が溶液を、“ProteoGenix”という会社が粉を送ってくれました」

“VectorBuilder”は、遺伝子編集の目的でDNAを細胞に運ぶためのウィルスベクターを作っている会社です。“ProteoGenix”は、合成ペプチドや合成DNAを作っています。どちらの会社も科学者を第一の対象としていますが、製品は誰でも買って利用できるものです。

次ページ聖典の遺伝子注入は「平和の印」

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