テスラの自動運転車が、また事故を起こしてしまいました。
しかし今回の被害者はただ者ではありません。車がはねてしまったのは、1日2,000ドルでレンタルが可能な自律型の「人型ロボット」だったのです。
ラスベガスで行われた、家電や情報通信技術の世界最大級の見本市 “CES” 。事件が起こったのは、エンジニアがロボットをCESの展示ブースへと運ぼうとしていた時でした。
ロボットを制作するロシアのプロモボット社によれば、午後7時ごろに大量のロボットをブースへと移動させている際に、そのうちの1つが道に出てしまったとのこと。そこへ颯爽と現れたのがテスラの自動運転車です。
そして轢かれてしまったロボットには「深刻なダメージ」が残ったとか。体、頭、腕、動きのプラットフォームが損傷してしまったそのロボットは、もはや晴れ舞台においてディスプレイされることはかないません。
「もちろん私たちは怒っています」と語るのは、プロモボットの開発責任者である Oleg Kivokurtsev 氏です。この事件によりCESへのお披露目が台無しにされたのだから、彼らが怒るのも当然でしょう。
また Kivokurtsev 氏は、「なぜロボットが道路へと出てしまったのか内部調査を実施する予定です」とも述べており、この事件の真相解明を急いでいます。
「ただのPRなのでは?」という疑いも…
しかし一方で、この事件が「PRのため」の人為的なものであると疑いをかけている人も多くいます。自動運転とはいえ、事故の時点で中には人が乗っており、また、ロボットをはねたにもかかわらず、車がストップした場所が事故地点から50メートルも進んだ場所であったことが不自然だとされているのです。
自動運転車に乗っていた George Caldera 氏は次のように語っています。
「辺りには誰もおらず、車もありませんでした。私が車を自動運転モードに切り替え、動き出したと思った矢先、ロボットが道端にあるじゃないですか!車はよけてくれると思いましたが、ストレートにヒットしてしまいました!ごめんなさい、可愛いロボット。そしてエンジニアの方々に心からのお詫びを申し上げます」
様々な思惑が飛び交うこの事件ですが、ひょっとするとロボットによる戦争の火蓋が、今ここに切って落とされたのかも…?
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/22107