
■「深呼吸」は、「交感神経」と「副交感神経」という2つの末梢神経系の働きによって、心身のストレスレベルを下げる
■息を吸って活動が止まる「副交感神経」は、吐き出す際、抑圧されていた分だけ、体内をリラックスさせることが可能
■「深呼吸」は表情筋の回復や認知能力の向上にも効果がある
「深呼吸」は、心身をリラックスさせ、お金もかけずにできる最強のセルフ療法。しかし、正しい「深呼吸」ができる人は案外少ないのです。また、方法は知っていても、なぜ効果があるのかを科学的に説明できる方はさらに限られているでしょう。
その効果を知るために、まずは正しい「深呼吸」の方法を実践してみましょう。
HOW TO 深呼吸
最初に、どこか落ち着いて座れる静かな場所を見つけましょう。そこに座ったら、今度は姿勢をまっすぐに伸ばして、胸を軽く前に張ります。両肩は後ろに引くよう意識してください。手を膝か腿にそっと置いたら、視線はなるべくリラックスさせて前方を見つめます。
この姿勢が取れたら、実際に呼吸に入りましょう。お腹をゆっくりと膨らませるように鼻から息を吸うのですが、このとき心の中で4秒間カウントしながら息を吸います。そして、ゆっくりと鼻から息を吐きます。吐く時は6秒間かけて吐き出しましょう。これを計6セットおこなうと、「深呼吸」の効果はグンとアップします。
この呼吸法は1セット10秒なので、1分間で6回の呼吸数となります。成人の平均呼吸数は、1分間におよそ15回なので、半分以上回数を減らすことができ、気分を落ち着けることにもつながるのです。