ダイヤモンドよりも値段が高くなるかも
サファイアに埋め込まれた形で発見されたカルメルタザイトは、密度測定によりダイヤモンドよりも密度が高いことが判明しました。化学組成についてはサファイアやルビーと近いものがありますが、メタリックな色合いの黒、青緑、茶橙を含んでいます。このように非常に希少なカルメルタザイトには非常に高い希少性がつき、その価値も著しく上昇しています。ダイヤモンドより高騰する可能性もあるのです。
カルメルタザイトが見つかったカルメル山一帯は、白亜紀から火山活動があったことで知られています。そこには少なくとも14の火口が存在しており、それらが非常に長い年月をかけて、カルメルタザイトを形成するための地質的な条件を整えていったと考えられます。また、カルメルタザイトが形作られたのは、地下18マイル(約29キロメートル)の「地殻とマントルの境目付近」である可能性が高いとのことです。
シェファー・ヤミン社はカルメルタザイトを「カルメル・サファイア(Carmel Sapphire)」として商標登録をおこなっています。同社はこれを宝石として流通させることを予定しており、いずれはアクセサリーとしてどこかでお目見えするでしょう。
発見されたカルメルタザイトの中で、今のところ最も大きなものは33.3カラット。現在イスラエルでしか採掘できない「世界一希少」なこの宝石は、市場でどれほどの値がつけられるのでしょうか。これからもカルメルタザイトから目が離せません。