■インドネシア産のオパールの中に「虫の化石」が発見される
■樹脂の化石である宝石「琥珀」の中に虫が見つかることは珍しくないが、オパールの中にこれが見つかったのは前代未聞の出来事
■この宝石は、琥珀が虫を閉じ込めた後に「オパール化」したものであることが考えられる
天然樹脂の化石である「琥珀」の中で虫が発見されるのは珍しいことではありません。固まる前の樹脂に虫が閉じ込められてしまった場合に、とても良い状態のまま死骸が内部に保存されることがあるのです。
しかし、今回昆虫が見つかったのはなんと、美しい輝きを放つ「オパール」の中。この前代未聞の出来事に、専門家たちは驚きの声を上げています。
正真正銘のオパール
アメリカ昆虫学界によって運営されているウェブサイト「Entomology Today」の記事の中で、宝石学者のブライアン・バーガー氏が、インドネシアのジャワ島旅行の際に購入したオパールの写真をシェアしています。しかしそれは、単なるありふれたオパールではありません。玉虫色に光るそのオパールの中には、特徴的なポーズのまま固まった昆虫が紛れ込んでいたのです。その前脚は大きく広げられ、下顎は大きく開かれたままです。
その貴重なサンプルは、非営利団体である米国宝石学会(GIA)によって鑑定され、正真正銘本物のオパールであることが確認されています。しかし、この昆虫はどのようにしてオパールの中に閉じ込められたのでしょう?バーガー氏によれば、そのプロセスは不運な昆虫が「琥珀」に閉じ込められる場合と全く同じものである可能性があるとのことです。