「オパール化」した琥珀である可能性
木の中には、虫や葉などを動けなくする粘着性の樹液を発するものがあります。そして虫などがその中に閉じ込められてしまうと、樹液はそのまま「コーパル」と呼ばれるものに変化します。そして、コーパルは長い間地下の熱と圧力を受け続けることで重合反応を起こし、固い「琥珀」になるのです。
バーガー氏いわく、今回発見されたオパールは、こうしたプロセスを経て琥珀が昆虫を閉じ込めた後に、それが「オパール化」したことが考えられるとのことです。
オパール化は、溶解したケイ酸塩が水などの液体によってヒビや空洞に流し込まれることによって起こります。通常発掘されるインドネシア産のオパールは、火山活動のプロセスによって形成されるものであるため、今回発見されたものは、琥珀にケイ酸を含む高温の液体が流れ込むことでオパール化したものであると考えられるのです。
しかしバーガー氏は、これがあくまも可能性の1つであることを強調しています。この謎に包まれたオパールは、まだ詳細な分析がされておらず、バーガー氏はその年代や起源などを特定するために、他の分野の専門家と協力して調査を進めることを望んでいます。
「虫入りの琥珀がオパール化したのでは」ということですが、オパールは地中で数千〜数百万年かけて形成されるものです。一体どうやって虫が入り込んだというのでしょうか。まだまだ地球には、人知の及ばないことがたくさんあるようです。