■Twitter上で花粉光環がトレンド入り
■屋外で花粉光環の虹色のリングが見えるようになる
■原理は光の回折現象
【関東を中心に花粉大量飛散中】
昨日の雨が上がって晴れている関東地方では、北寄りの風がやや強めに吹いていることもあり、今日8日(金)は朝から花粉が多く飛散中。
花粉が大量に飛散したときに、太陽の周りに虹色の環が見られる現象“花粉光環”の目撃が相次いでいます。https://t.co/sM7BYQDhg5 pic.twitter.com/gA0yRhBHDu— ウェザーニュース (@wni_jp) 2019年3月8日
花粉症が猛威をふるう季節がやってきました。ここ数日、全国各地で花粉による気象現象の「花粉光環」が確認され、Twitterなどで話題になっています。この神秘的な輪っかは、一体どうやって発生するのでしょうか?
太陽光の回折が作り出すキュートなリング
花粉光環とは、太陽の光がスギ花粉の多い大気を通ることで見える虹色のリングです。黄砂などの微粒子が雨で流され綺麗になった後の晴れの日に、花粉が大量に飛ぶことで観測しやすくなります。
そのため花粉症患者の方の中には、花粉飛散量のサインにしている人もいるのだとか。
ちなみに花粉光環の原理は、学校で習う「光の回折」です。光の回折とは、光が障害物を回り込んで進むというものです。学校では単色のレーザーを細かいスリットが等間隔に並んでいる回折格子に入れてスクリーンに縞を作るという実験が一般的に行われています。
花粉光環では、複数の波長の光が合わさった太陽光が、空気中の微小な花粉により回折の回り込みを起こし、観測者まで届きます。光の回折は、光の波長が長いと回り込みの量はより多くなり、短いと回り込みません。
複数の波長が合わさっている太陽光では、回り込みの段階で光が波長別に、つまり色別に分かれることになります。より回り込む波長の長い赤色の光は、観測者と太陽を結ぶ線から離れたラインを通り、逆に波長の短い光は太陽と観測者を結ぶラインに近い直線っぽいラインを通ります。
そのため観測者が見るときは、太陽に近い内側に紫色が、リングの一番外側には赤色の光が見えるようになります。
Twitter上に投稿された花粉光環が、ほとんど建物の影や太陽を遮るものを使っているのは、回折で回り込む淡い光より太陽光そのものがずっと強く、また太陽光を直視すると失明の恐れがあるため確認することができなくなるからなんですね。
ところでコレ、丸くて七色に光ってるし「花粉光環は映画の東宝のアレ説」あるのでは……?
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/6453