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「疑似スーパー・アース」の再現で暴け! 太陽系外惑星の中心で形成される結晶の謎 (2/2)

2019.04.16 08:00:28 Tuesday

前ページ現代科学が直面する限界

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地球上に「疑似スーパー・アース」を再現

そこで用いられるのが、地球上で最も硬い鉱物であるダイヤモンドです。2つの工業用ダイヤモンドの鋭角同士をぶつけることで、強い圧力を生じさせるのです。

Credit: pixabay

ところが、ダイヤモンドはスーパー・アースの圧力にたどり着くずっと前に粉々に砕けてしまうことがほとんど。この問題を解決するため、科学者たちは動的圧縮法という新しい実験方法を用いはじめています。このアプローチは、スーパー・アース級の圧力をごく短時間だけ生むという方法です。

サンプルに超強力レーザー光を照射してその表面を急速に温めることでプラズマを吹き飛ばし、サンプルを動かす圧力波を生み出します。

1ミリメートル四方の平らなサンプルの表面に、ほんの数ナノ秒間レーザー光を照射します。圧力波がサンプルの裏面に到達した瞬間にサンプルは粉砕しますが、その一瞬のうちに鉄や他の分子の密度や化学構造を観測するのです。米プリンストン大学の研究チームが、すでに観測に成功しています。

はるか彼方の異世界の近く深くに眠るミステリアスな結晶…。地球上に「疑似スーパー・アース」を再現できれば、それにもとづいてスーパー・アース表面のプレート構造・マグマの流れ・磁場の有無を導き出し、ひいては生命存在の手がかりを得ることができそうです。いまだ解明されていない多くの謎に挑むため、研究は日進月歩で進められています。

【4.17 9:30】
記事内容に一部誤りがあったため、修正して再送しております。

天の川銀河に「存在しないはずの星」が発見される

reference: space.com / translated & text by まりえってぃ

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