AIが生成した画像が示すもの
ニューロンの中には、研究者が認識した対象物にぼんやり似ている画像に反応をみせたものも確認された。これは、研究者が現実世界の特定の物質に対応する猿のニューロンを識別できたことを示唆している。
たとえばサルの顔のような赤っぽい画像は、赤い首輪を身に着けた別のサルの可能性がある。
手術用のマスクをした顔のような画像は、研究室のサルの世話をしてエサをあげていた女性を示すものかもしれない。彼女は実際に、画像のものと似たようなマスクを身に着けていたという。
ただし今回は「顔」を認識するニューロンをターゲットとしたものであったが、AIは「顔」と呼べない画像も多く生成した。精度にはまだ改善の余地があるだろう。
ポンセ氏は、「私たちが推測するのでなく、1つの細胞がエンコードしたものが示されたのがとてもエキサイティングでした」と語っている。
これが本当に猿が見ていたものなのかは定かではないが、可能性は高い。そのうちペットの考えていることも丸わかり、翻訳こんにゃく顔負けな機械ができるかもしれない。