
■ガラスのビーズを北洋の氷にぶちまけ、太陽光を50%も反射させて氷の融解を遅らせるアイデアが発案された
■これにより「世界の冷却装置」としての氷のはたらきを強めることで、地球温暖化に対抗することができる
■実現可能性については専門家から疑問の声が上がっている
いま地球温暖化によって、北洋の氷が解け、海面上昇などの問題が年々進行している。
しかしこの問題を、なんと「ガラス」で解決しようとする人々がいるという。
ガラスの粉が太陽光を反射
ガラスと氷の組み合わせと聞くと奇妙だが、実は前から提唱されている方法でもある。
具体的には、内部に空気層を含んだ微細なガラス球体を氷の上にぶちまけることで、氷の融解を遅らせ、地球温暖化の影響を最小限にとどめようとするアイデアで、「中空ガラスビーズ」と呼ばれている。
1970年代後半になって人工衛星による観察が可能になって以降、北洋の氷は小さくなり続けてきた。科学者たちはこれまで、そうした氷が「世界の冷却装置」として機能していることを指摘してきたが、氷の融解は止まらない。
そこでNPOグループである「Ice911」は、中空ガラスビーズを用いることで太陽光を反射させ、特に夏の氷の減少を防ごうとしている。
もちろんこれを実現させるためには非常に多くの量のガラスが必要となる。すると心配なのは生物への影響だが、仮にこれをウズラや小さな魚が体内に取り込んでも問題がないことは実証済みだ。
また、粉ほどの薄さでどの程度の効果があるのかも気になるところだが、なんと中空ガラスビーズは光の反射率を50%も高めてくれるとのこと。