3Dプリントで作られた等身大のC-3POヘッド
今回作られたのは、全身で歩き回るロボットではなく、C-3POの頭部を再現したデスクトップ型のロボットです。
しかし、その見た目は単なる置物とは言えません。
ポトズキン氏はまず、卓上3Dプリンターを使って、頭部の中空モデルをプラスチック素材で出力しました。
3Dプリント直後の表面には、積層による線や粗い部分が残ります。
そこで氏は、何時間もかけて手作業で研磨し、表面を滑らかに整えていきました。
その後、下地となるプライマーを塗り、金属のような光沢を出すためにクローム調の塗料を何層も重ねています。
さらにC-3POらしい金色に近づけるため、淡い黄橙色の塗装を加え、最後に透明な保護コーティングで仕上げました。
この工程によって、単なるプラスチック製の模型ではなく、新車の塗装のようなつやを持つ、リアルな金色のドロイドヘッドに仕上がったのです。
制作の途中では、部品が落下してひび割れるトラブルもありました。
しかし、接着剤とパテで修理を行い、プロジェクトは大きく止まることなく続けられました。
こうして完成した頭部は、見た目だけでなく、声を聞き、返事をする機能まで備えた、対話型のC-3POレプリカになりました。
Raspberry Pi 5だけで動く、AIの会話システム
このロボットヘッドの中核になっているのは、Raspberry Pi 5です。
Raspberry Piは小型コンピューターの一種で、電子工作やロボット制作によく使われる装置です。
今回のシステムでは、外部サーバーやスマートフォン、別のコンピューターに頼らず、このRaspberry Pi 5だけで会話処理の流れを動かしています。
仕組みは、いくつかの段階に分かれています。
まず、マイクが人間の声を拾います。
次に、その音声をテキストへ変換し、言語モデルが内容を解析します。
さらに、C-3POらしい丁寧で少し不安げな性格を再現する処理を通し、返答文を作ります。
最後に、その文章を再び音声に変換し、ロボットらしい効果音を重ねて発話するのです。
面白いのは、音の出し方です。
一般的なロボットのようにスピーカーから声を出すのではなく、このC-3POヘッドは「エキサイター」と呼ばれる部品を使っています。
エキサイターは、物体そのものを振動させて音を出す装置です。
つまり、このロボットではプラスチック製の頭部の外殻自体が振動し、声を響かせています。
そのため、ただ音声がスピーカーから流れるのではなく、C-3POの頭部そのものが話しているような感覚に近づけられているのです。
やり取りにはわずかな遅れが生じることもありますが、コードの最適化によって動作は改善されています。
実際の映像がこちら。
ポトズキン氏は、コードや3Dデータ、作り方の説明をGitHubで無料公開しており、同じようなロボットを作りたい人が参考にできる形にしています。
現時点では、まだ二足歩行する全身ロボットではありません。
しかし、机の上で人の声を聞き、C-3POらしく返事をするこの頭部は、SFの中にあった「会話できる相棒ロボット」が、個人の工作レベルでも現実に近づいていることを示しています。
映画の中で宇宙を旅していたドロイドは、いまや家庭用の3Dプリンターと小型コンピューター、そしてローカルAIによって、私たちの机の上にも現れ始めているのです。






















私はR2-D2が欲しいな
人語は話さないけれど、愛嬌があって処理能力が非常に高く意外と頑丈