Point
■自分の経験を批判的に見ない人の場合、白昼夢にふけることが幸福感を向上させる
■アニメやゲームの消費(オタク消費)の多い人の場合も、白昼夢にふけることが幸福感を向上させることが分かった
結論:オタクはみんなハッピー。
日本の研究者者が白昼夢が幸福感につながる条件を明らかにした。その条件は、マインドフルネスとオタク消費がポイントだという。
研究を行ったのは、広島大学大学院総合科学研究科の杉浦義典准教授と、日本学術振興会の杉浦知子特別研究員の研究グループだ。論文は5月6日付けで「Journal of Happiness Studies」に掲載されている。
Relation Between Daydreaming and Well-Being: Moderating Effects of Otaku Contents and Mindfulness
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10902-019-00123-9
白昼夢ってなんだ?
そもそも白昼夢とは何を指すのだろうか。プレスリリース内では、「ふと気がつくと心ここにあらずの状態であったり、目の前のこととは関係のないことを空想していたりする状態」と説明されている。
オタク諸君はピンとくると思うが、いわば我々の「妄想」と大体似た意味だろう。
しかし実は、今回と逆の結果を示した先行研究がある。2010年のハーバード大の研究によると、人は起きている時間の約50%は白昼夢にふけっており、さらにその間は幸福感が損なわれるというのだ。
ここで恐らく大半のオタクは「やめて」と思ったのではないだろうか。起床時間の半分を占める状態が不幸を導くなんて、そんな悲しいことは避けたい。
その思いに答えてくれたのが、今回の研究なのだ。