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自分しか知らない情報によって感情の強さを見誤る、恐ろしい「自己中心性バイアス」とは (2/2)

2019.06.30 Sunday

前ページ他人の感情における自己中心性バイアスを調査

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じゃあどうすればいいの?

私たちの判断は常にあらゆる前提情報やバイアスに晒されている。

例えば経済行動学者ダニエル・カールマンが提唱する「ファスト&スロー」では、人々の判断を、脳が省エネできる「早い思考(ファストシンキング)」、脳の負担が大きい「遅い思考(スローシンキング)」に分けて捉えている。

表情から相手の感情を推測するといった情動的理解は、大体この「早い思考」によるものだ。

とはいえ、常に遅い思考を張り巡らせるのは心身ともにキツい。

心理学に後知恵バイアスというものがある。物事の結果に至るまでのプロセスを考慮しない、結果ありきの思考だ。私たちが芸能人が離婚した時なんかに「あ〜最初から離婚すると思ってたんだよね」と言いたくなるアレである。

本研究が「他人」への想像力の欠如なら、これは「ネガティブな結果の回避」などの動機による「その出来事を知らなかった時の自分」への想像力の欠如ともいえるだろう。

このような自分への想像力の欠如は、そのまま他人への想像力の欠如となるのだ。

物事を「全て」「完全に」「正しく」理解することなど人間には不可能である。よっていかに自分が親や友人、メディアなどからバイアスを作られているか自覚するかが、よりクリアな思考への道なんだろう。

オタク大勝利。妄想や白昼夢が「幸福感」につながる2つの条件が研究で明らかに

reference: 神戸大学 / written by cocology staff

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